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2017年08月23日

ドローンが描くビジネスの未来

土木・建築業必見、建設現場の進捗管理・測量でのドローン活用方法・技術を徹底解説

ドローンの業務活用は、土木・建設、搬送物流、農林水産業、倉庫・工場、点検、計測・観測、防犯監視、保険、空撮、エンタテインメント、公共、通信の12の分野で期待されている。この連載では、各分野別に活用の現状やその背景、メリット・特長、関係プレイヤー、活用方法、分野特有の課題と今後の展望について説明していく。今回は、建設現場にフォーカスを当て、ドローンを活用した進捗管理と測量を解説する。

執筆:ドローン・ジャパン 取締役会長 春原 久徳

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ドローン活用が建設現場を変える



前回記事

工事進捗管理のドローン活用、空撮技術と人材育成が今後を決める

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ドローンの活用が進む12の分野


 土木・建設分野において、ドローンの活用は主に「工事進捗」と「測量」の場面となります。

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 「工事進捗」とは、建設現場の全体を空撮し、工事の進捗状況の把握を行うものです。測量に関しては、土木に関するものと建築に関するものに分類されます。まずは「工事進捗」の部分を見てみましょう。

 今までの工事進捗管理は地上の決められた部分で画像を撮影し、進捗状況の把握をするという形で行っていました。現在では、ドローンによる空撮で工事進捗を確認する業者が出てきており、全体的な把握が容易になりました。そのため、工事現場の効率化および工事管理の「見える化」が図られ、ドローンの活用が拡がってきています。

 活用のメリット・特長は、工事現場の効率化や工事管理の「見える」化です。主なプレイヤーは、工事現場作業者・管理者といった現場の人間が中心となるでしょう。

 具体的な方法を見てみましょう。まず、定期的(日、週など)にドローンを決まったポジションの上空に飛行させ、決められた方向の画像の撮影を行うという方法があります。そのほかにも、定期的(日、週など)に決められたルートを飛行させ、その状態を動画で撮影(主に自動航行が中心)するという方法もあります。

 少し高度な方法にはなりますが、ドローンが現場を格子状に自動航行し、そこで複数の画像を撮影し、そのデータを3次元モデリングソフトウェアで処理をし、3次元化という形で進捗を図るということもあるでしょう。

 課題に関して言うと、日常的な作業になる関係上、工事現場作業者がドローン操作を行うケースが多いため、人材育成が必要です。また、安全運用に留意し、操縦ミスなどを極力少なくするための自動空撮技術が必要という課題もあります。

 今後の展望を考えると、日本国内における工事現場でのドローンを活用した工事進捗管理が進むことにより、専門の人材育成機関への期待が高まり、使いやすい空撮用機体の購入拡大も見込まれるでしょう。

測量時間短縮・コスト削減を可能にするi-Constructionとは?

 土木・建設分野のドローン活用のもう1つの場面が「測量」です。これもさらに2つに分かれます。

 まず、1つめが「土木測量」です。2016年4月に国土交通省によりi-Constructionの取り組みが開始され、初年度に当たる2016年度は、国道を中心に進められました。2017年度から、県道や市道といった工事に拡げていくため、導入のための人材育成や機器導入などの予算が計上されています。

 ここで、i-Constructionという取り組みを解説しましょう。

 国土交通省は建設現場の生産性向上を目的として、情報化を前提とした建設業の新基準を制定し、「i-Construction」と名付けました。

 土工現場の課題は、労働力過剰を背景とした生産性の低迷、生産性向上が遅れている土工などの建設現場、依然として多い建設現場の労働災害、予想される労働力不足というものがありました。

 特に以下の図にあるような技能労働者の不足は深刻です。

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2014年就業者年齢構成(出典:国土交通省「i-Construction~建設現場の生産性革命」


  i-Constructionを構成する大きな柱は3つあります。1つめは「ICT技術の全面的な活用」。ドローンによる3次元測量と検査、ICT建機による自動制御施工を実施します。2つめは「規格の標準化」。特にコンクリート工において、現場打ちの効率化や、事前にコンクリート部材を工場生産にて行うプレキャスト工法を進化させます。3つめは「施工時期の平準化」。閑散期と繁忙期の解消によって、労働環境を改善する。これらのうち1つめの「ICT技術の全面的な活用」が、測量業務の新しい基準を規定しています。

 i-Constructionの重要なポイントは、すべてのプロセスを三次元データで行うことにあります。そのため、i-Constructionの「ICTの利用」は、調査・測量・設計の分野に3つ、施工分野に6つ、検査分野に6つ、合計で15個の新基準で構成されています。

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(クリックで拡大)

i-Constructionの概要(出典:出典:国土交通省「i-Construction~建設現場の生産性革命」


 この図にある測量、出来形・出来高管理といったプロセスでドローンを使用するケースが想定されています。

 こういったi-Constructionが進められる上で、土木測量に関する活用のメリット・特長は、従来の地面で行う測量に対して、作業時間の短縮やコスト削減にあります。i-Constructionや土木測量における主なプレイヤーは、測量会社、ドローン測量サービス会社です。

【次ページ】土木・建築でドローン活用がで進むと拡大する市場とは?

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