激減したアプリのダウンロード数、スシローの立て直しは
今回の議論の前提として、モバイル広告の計測プラットフォームを提供するAdjustの佐々氏より、テイクアウト/デリバリーに関するアプリのトレンドがまず示された。新型コロナウイルスが感染拡大した2020年1月から6月にかけて、デリバリーアプリのインストール数が急激に伸びているという。この傾向はグローバルで共通しており、特に日本においては4月中旬の緊急事態宣言発令後に大きなピークが生じたそうだ。
こうした変化を受けて、各社はどう動いたのか。まず、全国500店舗以上の回転ずしチェーン店「スシロー」を運営するあきんどスシローはどうだろう。
同社がスシロー顧客に向けて提供している「スシローアプリ」は、コロナショック以前は週に数万件単位でダウンロードされていた人気アプリだ。来店予約やポイント機能でユーザーに活用されてきた。
しかし、「来店予約が主眼であるため、3月中旬以降ゴールデンウィーク明けまでダウンロード数は大幅に減ってしまった」とあきんどスシロー 営業企画部 企画課 主任 竹中浩司氏は語る。
以下では、あきんどスシローがこの状況を打開するために打った施策、デリバリーサービス「Chompy」を運営するシンによる分析結果、「顧客のファン化」の取り組みなどについて、紹介していく。
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・外食しづらい時代に、スシローはどのようにアプリを変化させたのか
・ロケーション分析でわかったユーザーの変化
・顧客をファンにするために。スシローとChompyの取り組み
・今後、オンラインとオフラインをどう連携させていくか