東芝が考える「DX」と「DE」、その役割は
東芝グループは2018年に「世界有数のCPS(Cyber-Physical Systems)テクノロジー企業になる」ことを宣言し、デジタル化による新たな価値創造にかじを切った。その後、世界を襲った新型コロナウイルスのパンデミックを経て自らのデジタル化も進め、顧客企業やパートナーとともに新たなビジネスモデルの創出を目指している。福本氏は「『CPS』は、現実世界のモノやヒトの情報をセンシングし、サイバー空間で認識・理解、分析・予測を行い、最適化した結果をフィジカル空間にフィードバックし、制御していくことで価値を創出するという概念」と説明する。東芝グループでは、CPSテクノロジー企業になるために、DXと「デジタル・エボリューション(DE)」を両輪とするデジタル化の取り組みを推進している。
DEとは「既存のバリューチェーンをデジタル技術で効率化したり、既存のモノづくりを高度化すること」(福本氏)だという。
「一方DXは、デジタル技術で自らの立ち位置や提供価値を進化させていく、ビジネスモデル変革を伴う取り組みを指します。顧客やパートナー、場合によっては競合とエコシステムを構築し、新ビジネスを創出していきます。DEで得られた余力をDXに投資することを目指しています」(福本氏)
福本氏は、DX実現の取り組みを3段階で説明する。
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