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- 2016/04/26 掲載
あなたも部下に「パワハラ上司」と呼ばれているかも? 認識のずれが生む「パワハラ」
中森勇人(なかもりゆうと)
経済ジャーナリスト・作家/ 三重県知事関東地区サポーター。1964年神戸生まれ。大手金属メーカーに勤務の傍らジャーナリストとして出版執筆を行う。独立後は関西商法の研究を重ね、新聞雑誌、TVなどで独自の意見を発信する。
著書に『SEとして生き抜くワザ』(日本能率協会)、『関西商魂』(SBクリエイティブ)、『選客商売』(TWJ)、心が折れそうなビジネスマンが読む本 (ソフトバンク新書)などがある。
TKC「戦略経営者」、日刊ゲンダイ(ビジネス面)、東京スポーツ(サラリーマン特集)などレギュラー連載多数。儲かるビジネスをテーマに全国で講演活動を展開中。近著は「アイデアは∞関西商法に学ぶ商売繁盛のヒント(TKC出版)。
公式サイト http://www002.upp.so-net.ne.jp/u_nakamori/
自分の認識が相手の認識と同じとは限らない
厚生労働省の調べによると、パワハラの内容は・1人では無理だとわかっている仕事を1人でやらせるなど、多岐にわたる。
・終業間際に過大な仕事を毎回押し付ける
・交際相手の有無について聞かれ、過度に結婚を推奨された
・皆の前で大声で叱責。物をなげつけられる。ミスを皆の前で大声で言われる
・挨拶をしても無視され、会話をしてくれなくなった
・プライベートな事を聞いてきたり、相手は既婚者であるにも関わらず独身の私にしつこく交際を迫った
こう並べてみると、「自分はそんなことやっていない」と思う管理職の読者も多いだろう。しかし、上に挙げた内容を少しマイルドに言い換えてみると、どうだろうか。
・1人ではできない可能性のある仕事を1人でやらせる
・終業間近によく部下に仕事を振る、あるいは、部下に仕事を振る時に終業時間を意識したことがない
・部下に交際相手の有無を聞き、結婚を奨めた
・会議など、周りに人がいる場で部下のミスを指摘した
・機嫌が悪かったので、部下に愛想悪く接した
・プライベートな質問をしたり、魅力的だとほめた
これなら、読者の中にも、1つや2つ心当たりがあるのではないだろうか。とはいえ、ここで言いたいのは、「だからあなたもパワハラをやっている」ということではない。
「私が企業研修でお伝えするのは人それぞれ、いろんな物の見方があること、感覚のずれを知ってもらい、意識してもらうこと。自分では正しいと思っていても相手側からすると理不尽に映ることもある。これでは仕事の指示どころか、話の内容もうまく伝わりません。是が非かではなく、どうすれば職場がうまく回るのかを考える必要があります」と山本氏はアドバイスする。
【次ページ】パフォーマンスを下げる「ダブルバインド」とは
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