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  • 2018/02/28 掲載

未来の製造IoTへ、調査が示す「屋内位置情報システム」の成長速度

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矢野経済研究所は1月国内の屋内位置情報システム市場に関する調査結果を発表した。2017年9~12月に、屋内位置情報関連サービス/ソリューション提供事業者、その他関連企業などを対象にした調査では、市場の成長率の高さとともに、未成熟な市場であるという結果が出た。
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高い成長が期待できる国内の屋内位置情報システム市場だがまだ黎明期の段階だ
(© chesky – Fotolia)

2016年の国内屋内位置情報システム市場規模は14億3,000万円

 この調査における屋内位置情報システムとは、「屋内測位技術」および「屋内地図情報」を利用した屋内向けの位置情報活用サービスを指す。

 屋内測位技術とは、GPS衛星などの無線信号が届かない建物内や地下街でも測位可能な技術であり、主にRFIDや無線LAN(Wi-Fi)、BLE(Bluetooth Low Energy)、UWB(超広帯域無線)、IMES(Indoor Messaging System)、音波(非可聴音)、PDR(歩行者自律航法)など。

 屋内地図情報とは、駅・空港や大規模な商業施設などでのナビゲーション用途で使用される位置情報と連動した施設内の電子地図情報を対象としている。

 2016年度の国内の屋内位置情報システム市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比55.4%増の14億3,000万円と推計。2017年度の同市場規模は、21億5,000万円になると見込んでいる。これは前年度比50.3%増と、前年度に続き高い成長率を示しているが、現時点では期待されるほど大きな数値とは言い難く、市場は未だ黎明期であるとしている。

製造業分野が中心となりけん引するも、市場はいまだ黎明期

 分野別の実績では、現時点で最も導入実績が多いのは工場などの製造業分野であり、市場の過半数を占めている。屋内位置情報システムはBtoB利用での導入が効果的であると言われており、製造業はその条件に完全に一致している。

 これに続くのがオフィス向け分野であり、導入の主な目的は従業員の入退室管理や現在所在地の特定などである。このニーズにおいては、昨今の「働き方改革」が追い風になっているという見方もある。

 国内の屋内位置情報システム市場では、市場に参入していた企業の一部がすでにサービスを停止している一方で、市場に新規参入する企業も登場しており、市場はいまだ拡大に向けての方向性を模索している状況としている。

 その要因として、中心技術となるBLEは現在、屋内での測位精度が十分ではないことなどから、市場参入企業の多くが期待していたB2C分野での採用の広がりが見られないことを挙げている。

【次ページ】BtoC分野ではサービス活用までに高い障壁が複数存在

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