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  • 2018/06/25

不揮発性メモリをどう活用すれば最適なシステムを構築できるのか

主要DBでは初、「SAP HANA」が不揮発性メモリに正式対応

SAPは同社のインメモリデータベース「SAP HANA」のアップデートリリース「SPS03」で、インテルの不揮発性メモリ「Intel Optane DC persistent memory」に正式対応し、データベースの一部を不揮発性メモリに配置することを可能にすると発表しました。

Publickey 新野淳一

Publickey 新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。

 Intel Optane DC persistent memoryは、メインメモリのDRAMと同じくDDR4スロットに挿せる不揮発性メモリで、インテルが6月1日に正式発表したばかりです。サンプル出荷が開始されており、2019年に本格出荷が予定されています。

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Intel Optane DC persisntent memory

 Intel Optane DC persistent memoryを利用することのメリットは2つ挙げられます。

 1つはDRAMよりも安価なため、DRAMよりも安く多くのメモリをサーバに搭載し利用できるようになること。そしてもう1つは、データベースのデータを不揮発性メモリに配置するとサーバダウン時にもメモリ上のデータが消えないため、すぐに再起動できることです。

 下記はSAP HANAブログにポストされた記事「Continuous and Customer-Driven Innovation with SAP HANA」からの引用です。

 SAP HANA 2.0 SPS03 also is the first major database platform to support Intel Optane DC persistent memory. Persistent memory support will transform the current data storage hierarchy providing a combination of higher capacity, affordability, and persistence. This will enable customers to process more data in real-time while driving a lower TCO and improving business continuity with drastically faster SAP HANA startup times.

 SAP HANA 2.0 SPS03はIntel Optane DC persistent memoryをサポートする最初の主要なデータベースプラットフォームです。不揮発性メモリのサポートは、大容量かつ安価そして不揮発性を実現し、現在のデータストレージにおける階層構造を変革するものです。これにより、お客様はより低い総所有コストでより多くのデータをリアルタイム処理できるようになり、さらにSAP HANAの起動時間が劇的に高速化されることでビジネスの継続性の改善も実現できます。

すべてのメモリをDRAMにするよりも安価なメモリ構成が可能に

 SAP HANAはインメモリデータベースであるため、基本的にすべてのデータをメモリ上で管理しています。データ圧縮機能は備えていますが、それでも多くのデータを扱うにはSAP HANAを稼働するサーバに数百ギガバイトから数十テラバイト級のメモリ、すなわちDRAMを搭載することが要求されます。

 それは当然のことながら、サーバの調達コストの大きな上昇に直結します。

 ここに、インテルの不揮発性メモリを利用するメリットの1つが存在するのです。Intel Optane DC persistent memoryは容量あたりの単価が(まだ本格出荷されていないため、実勢価格が不明ではあるものの)DRAMよりも安いとされています。そのため、より安いコストで大容量のメモリをサーバに搭載可能なのです。

 ただしIntel Optane DC persistent memoryのアクセス速度はDRAMよりもおおむね1桁から2桁程度遅いと考えられています。一般に、メインメモリとして使われているDRAMのアクセス速度は、数十ナノ秒から数百ナノ秒程度。Optane DC persistent memoryに使われている不揮発性メモリ媒体「3D XPoint」のアクセス速度は1マイクロ秒から10マイクロ秒程度とされています。

 そのため、すべてのメモリをIntel Optane DC persistent memoryにするのではなく、データベースのデータのうち、あまりアクセスされない部分を置き換えるのが効果的な使い方です。

 そこで今回のSAP HANA SPS03では下図のように、メインストア(main store)と呼ばれるデータ領域の一部、または全部を不揮発性メモリに配置することができるようになっています。

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SAP HANA SPS03での不揮発性メモリの配置

 インメモリデータベースとしてのSAP HANAが不揮発性メモリを活用する上で、このメインストアと呼ばれる領域の性質は大きなポイントです。そこでこのメインストアとはどんな領域なのかを紹介しておきましょう。

メインストアとは、リード処理に最適化されたカラムストア

 SAP HANAのデータベースは、3つの領域「L1デルタ」「L2デルタ」「メインストア」に分かれています。

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