開閉ボタン
ユーザーメニュー
ユーザーメニューコンテンツ
ログイン

  • 会員限定
  • 2018/09/03

アマゾンは日本のファッションに何をもたらしたのか

アマゾンジャパンのバイスプレジデントが語る

2007年よりファッションカテゴリーを追加したAmazon.co.jp。2014年にはAmazon Fashionを再スタートし、1000以上の新規ブランドの取り扱いを開始するなど、国内ユーザーのニーズに応えるべく、進化を遂げてきた。アマゾンジャパン バイスプレジデント ファッション事業部門 統括事業本部長ジェームズ・ピータース氏は、日本におけるAmazon Fashionの取り組みと、徹底した顧客主義について解説した。

photo
アマゾンジャパンでバイスプレジデント ファッション事業部門 統括事業本部長を務めるジェームズ・ピータース氏

なぜアマゾンがファッションを扱うのか?

関連記事
 今や世界一のECサイトに成長したAmazon.com。2017年だけで1700億ドルの売上があり、日本では120億ドルと、3年間の平均成長率は20%に上る。

 アマゾンジャパンのピータース氏は、「重要な点はすべての製品の検索において、31%の人々がアマゾンを起点に検索していること。また93%のユーザーがアマゾンのレビューを読んで参考にしている」と語る。

 では、Amazon Fashionについては、どうだろう? 多くの人が、なぜアマゾンでファッションを扱うのか、よくわからないというが、明確な理由がある。それは巨大市場があり、ユーザーのニーズがあるからだ。

 同社は2007年からアパレル・靴・時計分野に進出し、その2年後にジュエリーも加え、さらに2014年からカテゴリーを「Amazon Fashion」として再スタートし、品揃えを充実させた。

「その一方で、リテール離れも起き始めたため、ファッション業界全体をサポートする必要も出てきた。東京ファッションウィークの冠スポンサーとなり、Amazon Fashion “AT TOKYO”という独自プログラムも始めたのもそのころだ。また、今年、品川シーサイドに世界最大の専用撮影スタジオをオープンしたのもトピックスだ」(ピータース氏)

 Amazon Fashionは、米国で急成長したが、それは日本でも同様だ。特に日本の特徴は、日本独自のドメスティックブランドを好んでいることだろう。そのため、Amazon Fashionでは、昨年1000以上のブランドを追加したそうだ。AT TOKYOのサイト内でも、スニーカーやビジネスウェアなど、いろいろなブランドが購入できる。

photo
Amazon Fashionで、2017年に追加された1000以上のブランドの一部。よく見かけるビジネスウェアの量販ブランドもある

 ピータース氏は「そもそも我々の顧客とは誰か? と考えたとき、それは衣類を着ているすべての人々だ。そしてアマゾンに商品を出店していれば、全員が顧客となる。つまりアマゾンにとっての顧客は、出店する皆さんの顧客でもあるのだ」と強調した。

顧客を幸せにするアマゾンの4本柱

 ピータース氏によれば、アマゾンが顧客を幸せにするための要素には、「品揃え」「適正価格」「利便性」「カスタマーサービス」の4つの柱があるという。
 
photo
アマゾンが顧客を幸せにするための4本柱は、「品揃え」「適正価格」「利便性」「カスタマーサービス」だ

 まず、アマゾンの品揃えが幅広い理由は、卸売りのリテールだけでなく、委託によるマーケットプレイスなど、幅広い売り方に対応しているからだ。さらに全世界67ヵ国に商品を売り、それらを配送できるデリバリー能力もある。そこで資本規模の小さい中小企業でも、全世界を相手に適正価格で商売ができるわけだ。

 とはいえ、ECでファッション商品を売る場合に、どうしてもネックになることがある。それは商品を試着できないことだ。

関連記事

 ピータース氏は「購入した商品が体に合わないことがあるかもしれない。この点については解決策を検討しているが、まずは返品ポリシーを変えた。アマゾンでは30日以内であれば、無償返却に対応している。またカスタマーサービスについても、その評価は1位を獲得している」とし、顧客の利便性を考慮していることを強調した。

 また同氏は、日本での直近のトピックスについて紹介した。1つ目のトピックスは、前出のように同社がファションに特化したクリエイティブハブとして、7500平米の専用スタジオを品川にオープンしたことだ。

photo
2018年3月にオープンした品川の7500平米の専用スタジオ。ファションに特化したクリエイティブハブとして機能する

「ここで我々は100万の試着写真を撮りたい。専門施設としてラウンジ、キッチン、スタイリング、メイクなどのエリアや、11個の撮影スタジオと5個の動画スタジオ、2個の編集スタジオも用意した」(ピータース氏)

 2つ目のトピックスは、アマゾンが日本のファッションシーンを強力にサポートしていることだ。前出のAmazon Fashion “AT TOKYO”は今年で3年目だが、同社の期待をはるかに上回るイベントになったという。「BEDWIN & THE HEARTBREAKERS」「AMBUSH」などのブランドを紹介し、中には1分で売り切れた商品もあった。

 最後にピータース氏は、Amazon Fashionの今後の展開についても触れた。米国では「Echo look」「Prime Wardrobe」というサービスが始まっている。

photo
米国ではサービスが始まっている「Echo Look」「Prime Wardrobe」。特に「Echo Look」は先端技術を駆使した新しい提案だ

 「Echo Look」は、アレクサとカメラを搭載したデバイスで全身の写真を自撮りし、ユーザーの服装を記録できる。そして2つの服装のどちらがよいかをほかのユーザーに投票してもらい、服のセレクトを支援する機能を付けた。一方、「Prime Wardrobe」は、サイトから商品を10点まで選び、無料で配送。実際にユーザーが試着し、好きなものを選択し、気に入らないものは返品できる仕組みだ。

「我々は常にユーザーの意見を聞き、求めるものを見つけて届けている。またビッグデータやAIを活用し、将来的にはパーソナライズされた購買経験を作り出したい。ブランドを認知し、顧客にリーチし、届けられる仕組みを考えている」(ピータース氏)

【次ページ】ファッションEC成功のカギは「ビジネスプロセスの熟知」ケ

ブランド向上・マーケティング・PR ジャンルのトピックス

ブランド向上・マーケティング・PR ジャンルのIT導入支援情報

PR

ビジネス+IT 会員登録で、会員限定コンテンツやメルマガを購読可能、スペシャルセミナーにもご招待!