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  • 2018/12/07

ジンズのThink Labは「見る、聞く、嗅ぐ」で“世界一集中”するオフィスだった

建築家 小堀哲夫のThink Lab探訪(前編)

オフィス改革で注目すべきは「生産性ではなく独創性」を信念にイノベーティブな建物づくりに挑む建築家 小堀哲夫氏。同氏が「世界一集中できる環境」を目指して進化し続けるワークスペース「Think Lab」と、同オフィスを運営するジンズの本社オフィスを訪問し、JINS MEME事業部 事業統括リーダー Think Labプロジェクト リーダーを務める井上一鷹氏と対談した。そこで目にしたのは、五感を計算しつくした集中できる環境だった。

構成:編集部 佐藤友理、執筆: 桑原 晃弥

構成:編集部 佐藤友理、執筆: 桑原 晃弥

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建築家 小堀哲夫氏(左)、JINS MEME事業部 事業統括リーダー Think Labプロジェクト リーダー 井上一鷹氏(右)
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ジンズ社員は集中できていなかった

――対談に先立ち、ジンズの30階のオフィススペースと29階のThink Labをご案内いただきました。小堀さんはどんな感想を持たれましたか?

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小堀氏:これまで数多くのオフィスを見てきましたが、中でもThink Labは人間の本能にかなり踏み込んでいますね。人間は空間から8割くらい影響を受けます。でもいざオフィス作りとなると、みんな箱のことばかりを考えて、箱の中の「空気」の影響を見過ごしがちです。しかし、こちらのThink Labは「感性」と「科学」の2つの軸で徹底的に空気を作っています。思い付きではなく、計算してやっていますね。

井上氏:写真だけを見ると「おしゃれですね、そういうコンセプトなんですね」という感じですが、実際に来てみると何がどう過ごしやすいのかが身をもって理解していただけると思います。実際、この場所を3カ月くらい使うと他の場所が使いづらくなるという声があり、私自身もそう感じています。

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――井上さまとThink Labの関係を教えてください。

井上氏:私は以前、コンサルティングファームに勤めていて、2012年にジンズに入社しました。最初は「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」という、普段の生活の中での集中力測定を実現したメガネ型デバイス開発の責任者をやっていました。

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JINS MEME。取材当日の井上氏が着用していたもの

井上氏:これはもともと、認知症対策などで活用するために東北大学の川島隆太先生の協力を得て開発を進めていました。しかし、実際に開発と研究を進めていくと、人事担当者から注目が集まりました。ホワイトカラーワーカーが仕事中にどれくらい集中できているかを測定できるからです。

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ホワイトワーカーがオフィスで集中できている時間は短い
(出典:ジンズ)

井上氏:今、日本では「働き方改革」が流行っていますが、実際の中身は残業時間の削減です。現状、経営者が数値として測れるのは労働時間だけなので、残業時間削減が議論の中心になっています。でも肝心なのはパフォーマンスです。

 パフォーマンスを上げるには集中が必要です。本当の働き方改革には、集中の可視化が不可欠なのです。そこで、JINS MEMEを持って「働き方改革をしましょう」「集中を測りましょう」といろんなところに行ったところ、各所で「ジンズさんの社員は集中しているんですか?」と聞かれました。いざ測ってみたら、みんな信じられないくらい集中できていませんでした。

 そこで、集中計測により蓄積されていた、「集中するための要素環境」を研究し、それを形にする必要が出てきました。その研究の過程と結果がThink Labです。

コミュニケーションだけではイノベーションは起こせない

――もともとあった30階のオフィスでは集中できなかったのでしょうか?

井上氏:30階のオフィスは3年前に日経ニューオフィス賞の経済産業大臣賞を受賞するなど、コミュニケーションの質を上げるという面ではとてもいい環境でした。しかし、集中には向いていないことがJINS MEMEの測定によってはっきりしました。

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30階のオフィス

 イノベーションにはコミュニケーションと集中の両方が必要になります。コミュニケーションは30階のオフィスでカバーできました。では、集中できる環境をどうするのか。そこで生まれたのが29階のThink Labになります。

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