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  • 2022/06/10 掲載

東南アジア「ユニコーン企業」まとめ2022:グーグルが注目する投資分野はこれ

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現在世界には、「ユニコーン企業」が1,000社以上存在している。かつては、米国や欧州・中国の企業しか見当たらなかった。しかし今では新興市場の企業も数多く、企業国籍は多様化の様相だ。その中でも注目されるのが東南アジア。シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム発のユニコーン企業が続々と登場し、グーグルなどの大手企業も注目の存在となっている。そんな東南アジアのスタートアップ/ユニコーン企業をめぐる最新動向をお伝えする。

執筆:細谷 元、構成:ビジネス+IT編集部

執筆:細谷 元、構成:ビジネス+IT編集部

バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
http://livit.media/

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世界のユニコーン企業は多様化の様相
(出典:CBInsight

東南アジアで急増するユニコーン企業

 かつて希少な存在であったユニコーン企業(評価額が10億ドル以上で、上場をしていない企業)だが、今や世界各地に出現する存在となり、希少性はなくなりつつある。

 CBInsightによると、世界のユニコーン企業数は1,000社以上に上るという。ユニコーン企業の国籍は、これまで米国や中国が大半を占める状況であったが、他の国からも急増しており、多様化の様相だ。

 評価額の世界ランキングを見ると、多様化の流れを感じることができる。トップ10内に、スウェーデンのKlarnaが456億ドル(約5兆8,255億円)で5位、オーストラリアのCanvaと英国のCheckout.comが400億ドル(約5兆1,101億円)で6位、同じく英国のRevolutが330億ドル(約4兆2,518億円)で10位にランクインしている。

 ちなみに現在の評価額トップ10は、1位中国バイトダンス(評価額1,400億ドル)、2位米スペースX(1,003億ドル)、3位中国SHEIN(1,000億ドル)、4位米Stripe(950億ドル)、5位Klarna、6位豪Canvaと英Checkout.com、8位米Instacart(390億ドル)、9位米Databricks(380億ドル)、10位英国Revolut(330億ドル)となっている。

 このユニコーン企業リストで興味深いのは、これまで見ることのなかった東南アジア国籍の企業が多数リスト入りしていることだ。

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多数の東南アジア国籍の企業がユニコーン企業リスト入り
(出典:Getty Images)

 東南アジア最大のユニコーン企業は、インドネシアのJ&T Express。ロジスティクス系のスタートアップで、評価額は200億ドル(約2兆5,550億円)に上る。ユニコーン企業となったのは、2021年4月だ。このほか、同国からオンライン旅行のTraveloka(評価額30億ドル)、Eコマース企業Akulaku(20億ドル)、フィンテック企業Xendit(10億ドル)、Ajaib(10億ドル)など複数のユニコーン企業が誕生している。

 インドネシアの隣シンガポールからは、光ファイバーインフラ企業HyalRoute(35億ドル)、フィンテック企業Coda Payments(25億ドル)、AI企業Advance Intelligences Group(20億ドル)などがユニコーン企業としてリスト入りしている。

 一方、タイではフィンテック企業Ascend Money(15億ドル)、ロジスティクス企業Flash Express(10億ドル)、ベトナムではNFTゲームAxie Infinityで知られるSky Mavis(30億ドル)、フィンテック企業MoMo(22億7,000万ドル)、マレーシアではEコマース企業Carsome(17億ドル)、フィリピンではフィンテック企業Myntがユニコーン企業となるなど、新興市場発のユニコーン企業が増加している。

【次ページ】東南アジアのベンチャー投資は“史上最高額”に

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