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  • 2020/11/20 掲載

ちょっと待って!働くシニアが地方移住を考えるときに知っておくべきこと

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コロナ禍で地方や郊外への移住がクローズアップされている。東京の会社にテレワークで勤めながら地方移住する方への支援金もある。一方でテレワークも地方移住も、それほど進んでいないという話もある。コロナ感染で重症化しやすいと言われるシニアの移住ニーズは高いが、働くシニアが仕事と収入を維持しながら地方移住することは可能なのか? コロナ禍の中でもシニアの転職ニーズに応え続けるプロが解説する。

執筆:シニアジョブ 代表取締役 中島康恵

執筆:シニアジョブ 代表取締役 中島康恵

50代以上に特化した人材紹介、人材派遣を提供するシニアジョブ代表取締役。1991年、茨城県生まれ。少年~学生時代はサッカーに打ち込み、J1のユースチームで活躍。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓った。売上前年比が最高で300%に及ぶ成長を続け、現在に至る。専門紙を中心にシニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中。

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地方移住を検討しているシニアはちょっと待ってほしい
(Photo/Getty Images)

シニアと地方移住と仕事の関係性

 コロナ禍によって、「引っ越し」「移住」という選択肢がクローズアップされている。人口が多く「密」になりやすい都市部は怖い、そしてテレワークで仕事が成り立つならば、過密な都市に済む必要はない、という背景からだ。

 もし、これを機に地方移住が盛んになり、大部分の労働者の働き方がテレワーク中心となるならば、間違いなく近年最大の働き方の変革であり、住まい方の変革となるだろう。

 ところで、この働き方と住まい方の変革における主人公は誰だろうか? テレワークと聞くと若い社員がイメージされるかもしれないが、若者だけでなく全世代が対象となる問題だ。当然、働き続ける年齢がどんどん高まっているシニア層も無視できない。

 むしろ、コロナに感染した場合の重症化率が高いと言われていることで、感染拡大初期に都市部での仕事を辞め、郷里に戻ったシニアの例もあり、シニアの移住ニーズはイメージよりも高いかもしれない。

 そこで今回は、「シニアと移住と仕事」の問題について解説していきたいと思う。シニアは地方移住しても就職先が見つかるのか? シニアの地方移住にはどんな課題があるのか? シニアを採用する企業のニーズも踏まえて見ていきたい。


地方移住に追い風?シニアからも移住望む声

 パソナグループが本社機能を東京から兵庫県淡路島に移す発表をしたのは記憶に新しい。新型コロナウイルス感染拡大によりテレワークが盛んになった結果、企業がオフィスのあり方を見直す動きが起きている。オフィスを廃したり、パソナのように大都市から移転したりといった動きだ。

 また、テレワークは社員がどこにいても業務に従事できるため、社員の自宅と企業の本拠地が遠方でも良い。そのため、社員のみ地方に移住する動きも起きている。実際に政府は2021年度より、東京の仕事をテレワークで続けながら地方移住する方に最大100万円を交付する「テレワーク移住支援金」を準備している。

 テレワークをやってみたところ家庭内でのストレスが増し、狭い都心の住まいから郊外に広めの住環境を求めるという動きもあるようだ。

 このように、企業も人材も都心を脱出し、地方や郊外に向かう動きがある中で、当然のようにシニア人材からも地方移住を望む声が出ている。

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シニアになれば地方に移住してのんびりと仕事といきたいところだが…
(Photo/Getty Images)

 高齢者ほどコロナの感染で重症化しやすいと言われているため、緊急事態宣言の前後では特にこれを恐れ、人口密度の低い地方への「疎開」の希望が、シニア人材だけでなく、その家族からも出ていた。故郷に親類縁者がいる場合はなおさらで、私たちがお仕事を紹介した方でも、家族の「戻ってきて」という声に、惜しまれながら仕事を辞めて地方に去ったシニアの方がいた。

 ましてシニアの場合、これまでずっと「定年後の田舎暮らし」のようなコンセプトが支持を集めていた。現在では老後資金の不安の高まりや、シニアの働き方の変化によって、悠々自適な田舎暮らし自体、現実味が薄れつつあるが、コロナ禍を機にこうした田舎への願望も再燃しているようだ。

 では、完全引退後の地方移住は別として、シニアが働きながら地方移住することは簡単に実現できるのだろうか?

【次ページ】地方移住を目指すシニアが直面する現実

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