老舗ながら順調に拡大も、感じていた「危機感」とは?
遠藤製作所は創業当時、ミシン部品の製造を手掛けていた。その後は絞り加工、鍛造加工、自動車部品の製造など、変化をいとわず顧客のニーズに応じて技術力を発展させ、現在はプリンタや複合機(OA機器)部品などに使われる独自のメタルスリーブ製品、自動車を中心とした鍛造品、ゴルフ関連製品の3つの柱で事業を展開。タイにも1000名規模の生産拠点を有している。そうした中、新型コロナウイルスの流行による社会変化が同社を襲った。需要の変化やサプライチェーンの混乱から多くの製造業が苦境に立たされたが、当時の状況を同社 取締役 経営戦略室 遠藤 新太郎氏は次のように振り返る。
「パンデミック当初は非常に苦しかったのですが、生産体制の効率化や固定費の削減を進めながら、ゴルフクラブの需要が増えていることに着目し、さらにキャンプ用品への新規参入などにも取り組んだことで、影響を最小限に抑え成長することができました」(遠藤氏)
順調に拡大しているように見える同社だが、「近年のビジネス環境の劇的な変化をみると、この先も順風満帆であるという保証はありません」と遠藤氏は危機感を語る。
「現在、自動車の部品は数多くありますが、今後EV化が進めば部品点数も絞られてくるでしょう。プリンタや複合機も、ペーパーレス化で市場が縮小していくかもしれません。そういった環境変化に対応していくためには、『柔軟性』と『スピード感』がより重要になると考えています」(遠藤氏)
そこで同社は、これからの事業に求められる柔軟性とスピードを獲得するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現、その第一歩としてIoT導入とデータ解析プラットフォームの刷新を目指すことを決意する。だが情シス部門の担当者がたった2名しかいない中、いかにしてIoTを導入し、データを保管・分析できる基盤を整えたのだろうか?
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