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2015年12月14日

長野県事例:3万人の大規模給与システムを支える運用管理の勘所

精密製造業などを数多く抱え、冬季オリンピックも開催された長野県。国内でも有数のIT先進県として、地域の県機関や市町村などを結ぶネットワークを構築し、それを共同利用することで、業務の効率化とコスト削減を図ってきた。一方、県庁の内部システムもインフラ整備を進めており、業務内容によっては非常に負荷のかかる大きな処理を行うケースもある。たとえば長野県総務部総務事務課では、庁内を含めて約3万人にのぼる給与の処理を行っており、その基盤の安定性を確保することは重要なミッションとなっている。同システムを取りまとめる県庁のキーパーソン、長野県 総務部 総務事務課 課長補佐 兼 システム係長 川口 敏嗣 氏に話を聞いた。

大規模な給与処理システムを監視、トラブルを未然に防止する体制を

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長野県
総務部 総務事務課
課長補佐 兼 システム係長
川口 敏嗣 氏

 長野県総務部総務事務課では、主に職員の人事・給与計算にまつわる業務システムやアプリケーション類を中心に扱っている。一口に給与処理といっても、県庁内の職員のみならず、現地機関の職員、警察や教職員、さらには企業局職員なども含まれており、トータルで約3万人という大規模な事務処理を行わなければならない。そのほかにも、職員が自分の手当や精算旅費などを入力し、電子決裁を行うための「内部事務総合システム」の管理も行っている。

 また、このような内部の大きな業務に加え、外部システムとして文書管理システムや物品管理システムのハードウェア管理も担当の範疇だ。文書管理システムでは、会議などで起案された事柄に対して決裁を行い、それを通知するという一連のプロセスを処理している。この決裁文書の一覧は、条例によって県民に公開する制度があり、インターネット上にある公開サーバと連携。同サーバの管理も行う必要がある。 川口氏はシステム運用における課題を次のように語る。

「給与システムを扱う我々のような部署では、何か業務に障害をきたすことが起きれば、すぐにでも対応を行う必要があります。システムは常に動いていることが当たり前の世界だからです。そのため障害の迅速な検知と、プロアクティブな予防的措置として、将来どの部分にリスクがあるのかを察知したいと考えていました。そこで以前は、外部の監視センターを利用するとともに、オープンソースの監視ツールを導入しリソース監視を行っていました」(川口氏)

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(クリックで拡大)

長野県庁および関連機関のネットワークと内部システム


 当時は外部の監視センターを利用して、そこから通知されたアラートで問題を捉えたのち、さらにリソースモニターを見比べながら、トラブルの原因を追究していたそうだ。

「システム障害を起こす前に、どれだけ予防策が取れるのか、その必要性を以前から強く感じていました。リソース監視による予兆検知により、年5〜6回は障害発生を防いでいると思います」(川口氏)

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