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2017年06月26日
 東大江崎教授が「SDx」を解説、インターネット/IoT時代に必要なIT投資のポイント

IoTやAI、フィンテックといった先進技術の発展によって、データセンターは変革の時期を迎えている。企業が取得・収集・保有するデータ量は飛躍的に増大し、ビジネスにおけるIT需要がますます予測困難化しているのだ。こうした中で、サーバー、ストレージ、ネットワークといったITリソースをソフトウェアで制御する「SDx(Software Defined Anything)」が実用フェーズに入っている。SDxは、企業のビジネスやイノベーションをどのように支えるのか。SDxを意識して、いかなるIT投資を行えばいいのか。東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授の江崎 浩氏に聞いた。


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東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授
江崎 浩 氏


データセンターに起こる変革の波、グーグルやフェイスブックの取り組みは

──「SDx(Software Defined Anything)」の動向を伺う前に、近年における先端企業のデータセンターの状況をどのようにご覧になっているかお教えください。

 インターネット/IoTの進展により、あらゆるモノがインターネットで接続され、さまざまなデータが取得できるようになりました。これによって企業は、自らが生き残るために、データが非常に重要であると気づきはじめています。計算がイノベーションを産み出す時代において、これを計算処理するためのデータセンターに莫大な投資をしなければ、ビジネスが成り立たなくなってしまうためです。

 こうした課題に取り組む企業として、私はグーグルやフェイスブックといった先進的なインターネット企業にも注目しています。彼らはいま、自分たちのビジネス要件にあわせて自前のデータセンターをフルスクラッチで作り、スケーラブルに利用できる仕組みを構築しています。

 たとえばグーグルが主導する開発コミュニティ「OpenPOWER Foundation」(OPF)では、IBMのPowerチップをオープン化し、データセンター専用のサーバーを作っています。フェイスブックも同様に、複数企業で「Open Compute Project」(OPC)を設立し、サーバーやデータセンターの作り方をオープンソース化しています。

 データを1ビットも捨てずに、ビジネスに有用なものを抽出したい。そのためには、データセンター内のITリソースをいかにして効率的に活用すればいいのかを考えなければなりません。

IT投資にも「シェアリングエコノミー」的発想が必要

──そこで重要なるのがSDxだと思うのですが、江崎先生はこのコンセプトをどのようにとらえていますか。

江崎氏:前述のインターネット企業の動きはSDxを意識した取り組みですが、これが実現できるのは、コンピューティングプラットフォームのパワーアップと進化によって、古くから存在してきた「仮想化技術」が大きく進歩し、利用可能になったことが大きいです。

 仮想化技術の進歩によって、CPUやネットワーク、ストレージといったITリソースは、ハードウェアから解放、つまり「アンバンドル化」され、自由に移動可能(モビリティー)になっていきました。さらに、それらはソフトウェアで定義されることによって管理が容易になり、ダイナミックかつ低コストで設計、接続、拡張ができるようになりました。これが、SDxが注目されている大きな理由です。

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