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  • 2024/03/11 掲載
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新薬を1つ開発するには多額の研究開発費と約9~16年に及ぶ時間が必要であり、それだけ費やしても成功確率は2万5000分の1と言われている。この分野はAIによって大幅な効率化が期待されており、「AI創薬」をうまく活用することで大きなビジネスチャンスを生み出せる。しかし、海外の製薬会社に比べ、これまで日本の製薬会社は後手に回っていた。この状況をひっくり返すため、三井物産の子会社ゼウレカが始めたのが「Tokyo-1」プロジェクトだ。すでにアステラス製薬、小野薬品工業、第一三共がメンバーに加わり、始動している。国内屈指の大手製薬会社が協力し合うことは珍しいが、その背景には何があるのか。各社に狙いと期待を聞いた。

なぜ「AI創薬」で大手製薬会社が集結した?

 いまやAIを活用した創薬研究(AI創薬)は当たり前となっており、海外を中心に信じられないスピードで日々進化している。新型コロナウイルスのワクチン開発でも威力を発揮したことは、記憶に新しいだろう。

 どんどん進化する最先端の計算環境やAIなどの創薬技術に対し、海外企業はトップマネジメントが自らコミットして積極的な投資を進めている。最新の技術は十分な計算環境が無いとそもそも試すことすら出来ないという状況になっている。製薬業界としての創薬エコシステムやAI人材の現状を鑑みると、この競争環境に日本の製薬会社が個別にキャッチアップしていくのは容易ではない。日本では、様々な要因により生じているドラッグロス(海外で承認された薬が日本で使えないこと)やドラッグラグが大きな問題になっている。AI創薬を積極的に活用して、より優れた新薬を、より早く、自分たちで出し続けることが今、 日本の製薬会社には求められている。

 そこで注目を集めているのが、三井物産の子会社のゼウレカが主導する「Tokyo-1」というプロジェクトだ。国内の製薬会社やスタートアップが、創薬に求められるシミュレーションやAIモデルなどを活用することで、価値のある新薬開発を加速させようという試みである。

 具体的には、課題の1つとなっている計算環境について、NVIDIA H100 TensorコアGPU8基を搭載した最先端のスパコン「NVIDIA DGX H100システム」を用意。ユーザー各社はそのリソースをノード単位で自社専用システムとして専有しつつ、それ以上に使いたいときには一時的に使用するGPUリソースを増やすことが可能だ。

 NVIDIA DGX H100は生成AIモデルなどの学習を加速させる「Transformer Engine」も搭載しており、AI技術や大規模言語モデル(LLM)を活用するコンピューター基盤として最先端の性能を誇る。

 さらに、その優れた計算環境をベースにして、各社の研究者が交流できるコミュニティ形成も支援しており、非競争領域での情報共有や意見交換が企業の垣根を超えて活発に行われている。急速に進化するAI 技術にキャッチアップするための極めて重要な取り組みとなっている。

 このプロジェクトに、国内大手製薬会社としてしのぎを削っている3社──アステラス製薬、小野薬品工業、第一三共が参画するという。なぜライバル同士、手を組んだのか? その背景や狙い、そしてそれらを支えるインフラの使い勝手について、各社に話を聞いた。

この記事の続き >>

  • ・「GPUへのアクセス確保と占有環境が欲しかった」
    ・スパコンだけでなく高性能クラウドサービスも活用
    ・創薬AIに最適な環境を素早く構築、「直感的に操作できる」
    ・ビジネス戦略に合わせ、Tokyo-1とDGXクラウドを適材適所で使い分け

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