人手不足がもたらす負のスパイラル
自前の倉庫を持つ製造業や卸売業、小売業などの企業にとって、物流効率化は大きな課題だ。たとえば、一般的な消費財を扱う卸売業の物流業務のフローは以下のとおりとなる。
・顧客企業から注文が入る
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・倉庫で該当商品をピッキングする
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・箱詰めして出荷準備し、運送会社に荷物を預ける
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・運送会社が顧客先まで荷物を配送する
ヤマト運輸や佐川急便に代表される運送会社は今、人材不足やドライバーの長時間労働是正などを背景に、運賃の値上げや集荷時間の短縮を検討・実施している。その場合、たとえば19時までだった集荷時間が17時に繰り上がると、それに対応するためにはメーカーや卸(おろし)の倉庫で働く人員を増やすなど、なんらかの対策をとらなければならない。
しかし、メーカーや卸側でも慢性的な倉庫内作業員の不足に陥っているのが現状だ。これまでと同じ時給でアルバイトを雇おうとしても、思うように人材は確保できない。かといって今のご時世、現有人員の長時間労働で対応することも難しいはずだ。つまり、物流業界では、今ある人員、施設、設備を有効活用しながら、生産性を向上させることが求められているのだ。
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・すでに努力し尽くした「効率化」、これ以上何をすればよいのか
・ピッキング作業30%短縮、人件費に換算して大きなコスト削減効果
・DMM.com Baseでは作業ミスを「根絶」