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  • 2009/06/05 掲載

【特集】Interop Tokyo 2009の事前登録状況からみる注目ICT動向

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今年も、国内最大級のICTの祭典「Interop Tokyo」が目前に迫ってきた。6月8日から12日まで、幕張メッセで開催される今年のInteropのテーマは「ICTを最大限に活かす方法とは?」。既に基調講演の登壇者やカンファレンスなどの詳細も発表されている状況だが、コンファレンスの事前登録状況では例年にはない特徴が見られるという。同イベントの見どころと合わせてご紹介しよう。
Interop

特集記事

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photo インタビュー
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これだけ読めば分かる、サーバ仮想化とは何か?
ここ数年、サーバ仮想化が大きく注目されている。社内システムやコマースシステムの機能増強やサービス拡充へのニーズは広がるばかりであり、増え続ける物理サーバの運用管理の負荷やコスト負担は限界に近づいている。この問題を抜本的に解決するサーバ仮想化のしくみとメリットについて、基本的なトピックスから見ていくことにしよう。

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特別インタビュー
新しいビジネスがもたらされる可能性を探る


CMPテクノロジージャパン
事業推進本部
プロダクション&オペレーション部
部長
シニアプロジェクトマネージャー
佐藤 孝氏
 「ICTを最大限に活かす方法とは」をテーマに掲げた今回のInterop。技術系イベントながら、ビジネスを強く意識したテーマを設定した理由について、本イベントの仕掛け人であるCMPテクノロジージャパンの佐藤 孝氏はこう打ち明ける。

 「不景気の影響でIT投資を萎縮する傾向もありますが、コスト削減だけを考えていては新しいビジネスが生まれません。たとえば、サーバが10台あって、それをブレードサーバに集約して設置スペースやコストを削減するのは良いと思いますが、単純に10台のサーバから5台を廃棄しましょう、という取り組みも目に付きます。前者の場合は、新しく生まれたリソースを何かに振り分けたり、ちょっとした追加の投資を行うことで新しいビジネスが生まれる可能性があります。しかし、IT投資を減らす、人を減らす、それで利益を確保しました、ということでは、じり貧になりかねません。こうした閉塞感を打破するために、何ができるのかを考えました」

 こうした問題に対する一つの答えが、Interopで掲げられる13のテーマだと佐藤氏は語る。そのテーマとは、「クラウドコンピューティング」「仮想化」「グリーンICT」「NGN」「データセンター」「次世代ワイヤレス」「IPv4アドレス枯渇」「IPv6プラットフォーム」「アプリケーションパフォーマンス」「VoIP&ユニファイドコミュニケーション」「スマートオフィス・ソリューション」「ホーム&街角ネットワーク」「ネットワークセキュリティ」といずれもIT業界では旬なキーワードだ。もちろん、こうしたキーワードに基づいて、具体的な答えをもたらすのは出展社なのだが、佐藤氏は出展企業に一つの依頼をしたという。

 「見てまわるだけでこうしたキーワードの意味するところがわかり、さらに新しいビジネスを生み出す可能性を見つけられるような展示物を、出展社の皆さんにお願いしています」

IPv6が大きな注目を集める

 広範にわたるテーマ設定が行われているわけだが、実際の注目度はどうなのだろうか?

 「事前登録の速報値では、なんとIPv6に関連するハンズオンセミナーが大変な人気を博しています。IPv6に関連するセミナーはいくつかあるのですが、いずれも上位を占める状況です。併設のセキュリティイベント、RSA Conferenceでも、IPv6のセキュリティというテーマのセミナーが上位に来るなど、注目度が高いですね。Windows Vistaにしても、MacOS Xにしても、既にIPv6にネイティブ対応しており、IPv4でセキュリティは万全だから対応する必要がないとしていた情報システム部門の担当者さんであっても、知る必要が出てきているのだと思います。IPv6の、「すべてがつながる」「勝手につながる」というメリットがようやく認知され始め、色んなものがインターネットと共存する時代になってきたということなのではないでしょうか」

 ほかには「仮想化」をテーマにしたセミナーにも注目が集まっているという。なお、基調講演には、iモードの生みの親、夏野剛氏と、ニコニコ動画設立メンバーの一人、西村博之氏による「インターネットの未来:ポストインターネット」という対談も大きな話題を呼んでいるが、残念ながらこちらは既に申し込み多数で締め切っている状況だ。

 さらに今回、特にお勧めなのが、「IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース」のブースセッションだ。慶應義塾大学 中村 修教授や土本 康生氏、総務省の武馬 慎氏や東京大学大学院の江崎 浩教授など、そうそうたるメンバーがブース内で20分程度のトークを披露する予定だという。それほど大きくないコマブースで、台本のないアドリブを交えた話を聞けるとのことなので、ぜひとも一度は足を運んでおきたい。

IT人材育成の場として

 そのほか、約35億円相当もの機器をあつめて構築されるShowNetは今年も健在。佐藤氏はInteropを「IT業界を変化させる1つのツール」にしたいとしており、構築に携わるボランティアやスタッフ、スポンサーからの協力メンバーが共同で作業を行うことで、業界の人材育成にも尽力したい考えだ。

 「今回はShowNetから端を発した企画として、クラウドコンピューティングコンペティションという企画を開催します。幕張の会場内に構築されるShowNetと、大規模インターネット実証環境であるStarBED Projectをつなぎ、約1000台のサーバを自由に使って開発を行うことができる環境を参加者に提供しています。参加者であるエンジニアの皆さんの中には非常に若い学生なども参加していますし、その力を存分に発揮できる環境を整えたつもりです。この企画の実行委員長には奈良先端技術大学院大学 門林 雄基氏をはじめ、名だたるメンバーに実行委員会に参加していただき、また、日本IBMのスポンサーシップで優秀者には賞金も用意しました。6月11日には会場で応募者によるライブデモが行われます。目の肥えたInteropに参加するようなエンジニアの皆さんからがみても、応募者の創造性や新鮮さを十分に堪能することができるはずです。」

国内最大級のデジタルサイネージイベント「DSJ」なども併設

 Interopの話ばかりに終始してしまったが、当日は同時開催されるイベントがなんと3つもある。1つは3年前から併設している放送と通信の連携を目指す「IMC Tokyo 2009」、さらにICTのセキュリティを考える「RSA Conference 2009」、そして新しく加わったデジタルサイネージのイベント「DSJ 2009」だ。IMCを開催した当初は、情報通信業界から放送業界への一方通行の面があったというが、今回は、ほぼすべてのキー局の面々が実行委員に参加しているなど、ガッチリと手を組んだ格好だ。

 「実際に実行委員の皆さんに集まっていただき、何を提供していくべきかを話し合ってもらいました。もともと、IMCでは放送業界関係者の皆様に多数お越し頂いていますが、それに加えてテレビ局の情報システム部門のご担当者なども参加いただくようになるなど、ご来場いただく方も広がりを見せています。さらに、IMCから派生する形で、今回から新たにDSJを開催することになりました。InteropからIMCが派生し、さらにDSJに拡がっていく…これらはInteropらしさを大事にした結果、生まれたものだと思っています」(佐藤氏)

 新しく加わったDSJは、これまでにCMPが手がけてきたイベントの中でもトップを争う注目度を誇るという。デジタルサイネージのイベントとしては最大規模にもなる同イベントも含め、一度で4粒も5粒もおいしい今年のInterop。参加することに意義あり、となりそうだ。

公式サイトへ
Interop Tokyo 2009 IMC Tokyo 2009
DSJ 2009 RSA Conference 2009

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