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2017年06月20日

Google、IBMら、マイクロサービスの「サービスメッシュ」を提供する「Istio」公開

クラウド時代のアプリケーションは、サービスを提供するコンポーネントのような小さなソフトウェアが多数連係する、いわゆる「マイクロサービス」と呼ばれるアーキテクチャを備えたものになると考えられています。

執筆:Publickey 新野淳一

 このマイクロサービスアーキテクチャを備えたアプリケーションの内部では、各サービス間をつなぐためのネットワークがまるで網の目のように張り巡らせられ、そこでさまざまなトラフィックが発生していきます。

 そしてこのネットワークを安定的かつ効率的でセキュアに運用することはマイクロサービスの運用に欠かせない基盤であり、そのためにはトラフィックのルーティングルールの設定、トラフィックが偏らないようにロードバランスの実現、セキュリティのための暗号化通信や認証サービス、ポリシーの設定、そして全体のモニタリングなど、さまざまなネットワークのサービス機能が求められます。

Service Mesh(サービスメッシュ)を提供するIstio

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 Google、IBM、Lyftが開始した新しいオープンソースのプロジェクト「Istio」では、これらのネットワークサービス群を「Service Mesh」(サービスメッシュ)と呼び、Istioはこのサービスメッシュを提供するソフトウェアとして開発が進められています。

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Istioの発表に使われたスライドから


 Istio provides developers and devops fine-grained visibility and control over traffic without requiring any changes to application code and provides CIOs and CSOs the tools needed to help enforce security and compliance requirements across the enterprise.

 Istioは適切なトラフィックに対する粒度の可視化と管理を、アプリケーションのコードを一切変更することなく提供し、CIOやCSO(訳注:技術責任者やセキュリティ責任者)が、組織全体に対して要求されるセキュリティやコンプライアンスの適用を支援するのに不可欠なものである。

 (「Istio: a modern approach to developing and managing microservices」から引用)

 具体的には下記のネットワークサービス機能を提供すると説明されています。

・HTTP、gRPC、TCPのトラフィックに対する自動的なロードバランス
・豊富なルーティングルールによる適切な粒度のトラフィックコントロール
・トラフィックの暗号化、サービス同士の認証および強力な身分確認
・対象全体のポリシー適用
・細部にわたる測定とレポーティング

 マイクロサービスを支えるネットワークトラフィックは非常に複雑かつ動的に変化するものになると考えられるため、サービス間を支えるルーティングやセキュリティの設定などのさまざまなネットワークサービスは基本的には自動的かつ自律的であることが欠かせないでしょう。そうしたService Meshの実現を目指すのがIstioだといえそうです。

 Istioは現在バージョン0.1で、Kubernetesをサポートしており、将来的にはCloud Foundryや仮想マシンといったほかの環境にも対応していくとされています。

 ちなみにFAQによると、Istioとはギリシャ語で「Sail」(帆)のことだそうです。

Publickey 新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。

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