米国内で起きた交通事故を巡り、三菱自動車の米子会社が訴えられた損害賠償訴訟で、ペンシルベニア州の裁判所は子会社に１０億１０００万ドル（約１５７０億円）の支払いを命じた。三菱自が９日、発表した。同社側は判決を不服とし、控訴する方針だ。

三菱自によると、２０１７年に原告の夫が同社製スポーツ車「ＧＴＯ」で前方の車を追い越す際にコントロールを失って事故を起こし、重傷を負った。原告はシートベルトに欠陥があったとして、１８年１１月に三菱自と米子会社に損害賠償を求める訴えを起こした。

支払いを命じられた金額は、三菱自の２４年３月期連結純利益（１５４７億円）にほぼ相当する。同社は「車両は米国の法規に適合しており、安全性に問題はない」（広報）と話している。

【時事通信社】 〔写真説明〕三菱自動車のロゴマーク（ＥＰＡ時事）