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2010年02月08日

【伊藤聡氏インタビュー】ネット時代の読書の愉しみ

人気ブロガー・伊藤聡氏が『生きる技術は名作に学べ』(ソフトバンク新書)を上梓した。ややもすれば古めかしい印象もある10の世界の名作を紹介した各章と、章の合間に入った「暴力」「貧乏」「父親」「死」についての4つのコラムはどれも印象的なものばかりだ。この本についてはもとより、ブログ、文章、そして現代の読書について、伊藤氏にお話をうかがった。

ブログの醍醐味はどこにある?

――伊藤さんのブログ「空中キャンプ」をいつも見ています。かなり長く続いているブログですよね。

伊藤氏■ブログってとても高い確率で相手に届くラブレターみたいなところがあって、続けていると思わぬ人や信じられないような人が読んでいたりするものですよ。私は好きだと思った人や作品のことは必ず書くようにしているのですが、現状そのラブレターはかなりの確率で届いています。

たとえば、エディターとして活躍されている川勝正幸さんという方がいるんですが、この人の本が面白いと書いたら、それを見た担当編集者の方から川勝さん本人に「こういう感想があります」と伝えてくれて、それ以降、川勝さんも私のブログを読んでくださるようになったようです。また、(翻訳家、エッセイストの)岸本佐知子さんにトークイベントをお願いしたら、岸本さんもたまたまブログを見てくださっていて、依頼を了承してくれたんです。あれは本当に嬉しかった。好きな本でも映画でもいいのですが、好きだってことをブログに10回書いたとしたら、9割はその作者に届くと思って書けばいいと思います。

――それは、なかなかロマンチックなお話ですね。ブログを始めたきっかけというのは?

伊藤氏■会社でネットをしていたときに偶然ブログというものの存在を知ったんですよ。2004年に開始したんですけど、当時はホームページを立ち上げる知識がないとウェブ上に自分のページを持つことはできなかったのです。でも、ブログは専門知識がなくても簡単に扱えるということを知って、これはやるしかないって思ったんです。当初は自分の文章を人に読んでもらったり、ネット上に発信できるということに衝撃を覚えました。掲示板は自分の考えを言う場というより会話の場ですから。映画を観たあとに自分の考えを出せる場所っていうのはとても大事だと思います。

『生きる技術は名作に学べ』

――書くだけでは終わらず、見てもらえるってのが大きいですね。それと、ブログのタイトルの由来は何なのですか?

伊藤氏■自分は映画が好きなんだ、ってことを文章で書くと再認識します。大事なのは、なんで始めたかよりも、なんで続いたかって言う事。6年やってまだ飽きがこない。ブログタイトルの由来は、Fishmansというバンドが1996年に出したアルバムから。当時この人たち、よく下北沢でライブをやっていました。喫茶店とかでメンバーとかとすれ違ったりして、この二つは密接なつながりがあるわけです。私は96年くらいの下北沢のゆるい雰囲気がとても好きなんです。ダラーっとご飯食べたり、レコード買ったり。そのあくせくしてない感じを自分のブログに出したかった。下北沢とFishmansのアルバム『空中キャンプ』が好きだったから、ブログの名前にしました。

――私もブログをやっているのですが、アクセス数を伸ばす秘訣などはありますか?

伊藤氏■たくさん更新する、それだけですね。すごく面白いことを10日に1回書くより、普通のことを10日毎日書いた方がいい。基本日記なので書いていると癖になるんですよ、理想なのは書く方も読む方も生活の習慣になること。朝起きて顔を洗って歯を磨いてブログを読む、みたいに誰かの生活の一部に入ったら最高ではないでしょうか。1日3分でも自分のために時間を割いてくれたら素晴らしいことだと思います。

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