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2014年05月01日

企業支援家 小出 宗昭氏インタビュー(後編)

f-Biz 小出氏が語る産業支援 “小さなイノベーション”を起こす3つの視点とは

中小企業の多くは、「相談機能」欲している――。年間3000件を超える相談を受けるという富士市産業支援センター(以下、f-Biz)を立ち上げ、センター長を務めるのが小出 宗昭氏だ。小出氏を中心とするf-Bizのメンバーは、相談にきた経営者に対して、どのようなアドバイスを行っているのだろうか。また、中小企業のコンサルタントに求められる適性とは何なのか。今回は、実際に小出氏が支援した企業の具体例を挙げて、これらを紐解いていきたい。

執筆:井上健語

中小企業の悩みはひとつ

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富士産業支援センター f-Biz
センター長
小出 宗昭 氏

 「大企業を顧客とする大手コンサルティング会社には、高額な報酬をとる優秀なコンサルタントが集まっています。一方で、中小企業のマーケットは市場規模が大きいにもかかわらず、結果を出せるコンサルタントは極端に少ないのです。」と語る小出氏。中小企業がもとめている相談機能を実現するためには、コンサルタントの人材不足はゆゆしき問題だ。

 小出氏は、中小企業のコンサルティングの考え方には大きな勘違いがあるという。それは「中小企業は多岐にわたるため、多様な悩みが寄せられる。したがって、多様な専門性を持つ人材を揃える必要がある」という考え方だ。

 「実際に中小企業を支援すると、この考えが間違っていることはすぐにわかります。多様な悩みなどありません。ほとんどは『売上を伸ばしたい』という悩みに尽きるのです。これは、f-Bizでも静岡でも浜松でも変わりありません」

 では、売上を伸ばしたいとやってくる中小企業経営者の相談にのり、適切にコンサルできる人材をどうやって見つけ出すのか。小出氏は、中小企業支援のコンサルタントには、3つの適性が必要だと説明する。「高いビジネスセンス」「コミュニケーション力」「情熱」だ。

 「ビジネスセンスの高い人は、共通して圧倒的な情報量を持ち、普通の人が見逃すような小さな情報もキャッチできます。たとえば、コンビニを限られた店舗面積の中で売上を最大化するする場所だと考え、そこで最先端の情報をキャッチできるような人です。あるいは、ちょっとした変化から『なぜだろう』と考えられる人です。コミュニケーション力については、話す力、伝える力も大切ですが、もっと大切なのは引き出す力です。経営者の話に耳を傾け、さまざまな情報を引き出すことが求められます。そして、3つめが情熱です」

アドバイスのポイントは3つの視点で

 では、小出氏を中心とするf-Bizのメンバーは、相談にきた経営者に対して、どのようなアドバイスを行っているのか。小出氏は、以下の3つの視点でアドバイスしていると説明する。

(1)真のセールスポイントを活かす
 「まず、前提条件として、すべての中小企業はセールスポイントを持っています。セールスポイントのない企業は存在できないからです。しかし、自社の本当のセールスポイントに気づいている企業は意外に少なんです。自社の製品やサービスを見る距離が近すぎたり、いつも同じ方向からだけ見ているからです。あるいは、業界の常識に縛られて見えなくなっている場合もあります。我々は、こうした壁を取り払い、その企業の『真のセールスポイント』を発見することにつとめます。」

(2)ターゲットを絞る
 「2つ目はターゲットを絞ることです。現在は、あらゆる業界でお客様のニーズは多様化しています。そのすべてに対応することは不可能です。」

(3)連携性
 「3つ目は連携性です。1社では成果が出なくても、2社、3社とつながることによって1+1が3になったり、4になったりするのです」と語る小出氏。この3つの視点でアドバイスし、「智恵」を生み出す。そして、その「智恵」を使って「小さなイノベーション」を起こすことが重要なのだという。

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