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- 2016/07/29 掲載
コンサル会社に学ぶ「戦略達成のための」企画・提案の方法
システムコンサルティング会社を経て現職。製造・建設・サービス・情報サービスの業界を対象に,ITを伴う業務革新プロジェクトのシステム化計画,プロジェクト管理支援を行っている。また,企画提案方法論の教育・導入支援を得意分野とし,情報システム部門,情報システム子会社及びITベンダ向けには,企画提案力強化やPM力強化のための支援を行っている。
情報処理技術者試験委員。
株式会社データ総研
webサイト:http://www.drinet.co.jp/
価値を生む提案が求められている
ユーザー企業のシステム部門・システム子会社は、企画提案に苦慮している。利用部門の幹部や経営者からは、次のような要求が突きつけられている。基幹システム再構築などの大物テーマのない年は、周辺システムへの投資や改善のための改修投資が数多く実施されることが多い。そのような年は、予算時期に担当を決めて割り振って企画提案をさせる。
しかし、企画提案の押さえ所と進め方についての共有がないので、どうしても企画の中身は担当任せになっている。担当によっては自分で利用部門へのヒアリングを行う真面目な取り組みも見られるが、その行先は話しやすい現場担当者レベルに止まってしまう。また担当によっては現行システム保守を任せている懇意のITベンダーに相談し、案出しをさせ、ひどい場合は企画を丸ごと出させることもあると言う。
その結果として出来上がった企画の中には、現場の使い勝手の改善に終始してリターンにつながらないものや、声の大きな部門の要求がそのまま企画になっているもの、強引な脈絡でITのソリューションが登場するものが紛れ込んでしまう。もちろん企画提案の提出まですべて担当任せということはなく、システム部門・システム子会社としてのレビューは行うが、期限ぎりぎりに膨大な企画資料が上がってくるので、とても根本的なレビューはできない。
弊社の研究会は、各社のプロジェクト事例の共有を目的にしているが、議論の中で関連した論点として、しばしば次の二つが上がる。
・いかにしてこれを支える企画人財を育成するか
本稿では、この論点について、答えを提供していきたい。
【次ページ】 企画提案の上手なコンサル会社のビジネスモデル
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