ビジネス+IT

ビジネス課題別で探す

ITジャンル別で探す

会員限定

2017年03月29日

エアロセンスが解説 測量、建築、点検、輸送における具体的なドローン活用事例と課題

いまや、ビジネス分野での幅広い活用が進むドローン。測量、建築、点検、輸送などで注目されているが、具体的にそれらの分野でどのようにドローンが活用されているかは知らないビジネスパーソンも多いのではないか。エアロセンス 取締役 嶋田悟氏が、各分野における詳細なドローン活用事例を紹介し、今後の課題を解説する。

執筆:フリーライター/エディター 大内孝子

photo

ドローンは具体的にビジネスシーンでどのように活用されているのだろうか?

(出典:エアロセンス)



BtoBドローンビジネスとは

 エアロセンスはソニーとZMPの合弁会社として2015年8月に設立された。

 ソニーの「カメラ・センシング」「通信ネットワーク」「ロボット技術」、ZMPの「自動運転」「ロボット技術」「産業分野へのビジネス」、この両社のスキル・リソースを元に、BtoBの部分でドローン活用をビジネス化している。

 基本的に、パイロットがいらない形である「自動操縦」を前提としたドローンを、自社で開発、製造し、サービスにまで展開している。

 ドローンの自動操縦については、基本的には操作端末上の地図で飛ばしたいエリアを指定すると、それがすぐにフライトプランに変換される。フライトプランは、高度や写真の撮影率といったパラメータで最適化することができる。安全を確認した上で、ボタンを押すとフライトプランどおりに飛んでいくというのが、基本的な飛ばし方だ。

 たとえば、空撮であれば下向きにカメラを設置し、飛んでいる間ずっと下の写真を撮り続けるということになる。撮影した画像はインターネット経由でクラウドにアップロードされ、それを1枚1枚確認したり、クラウドのほうで自動的に3Dモデル化していく。

 ビジネスモデルとしては、機体や単体のソフトウェア販売はせず、ドローンでの空撮によるクラウドを使ったデータの解析、それを用いた運用サポートという形で、顧客にサービスを提供する。

photo
(クリックで拡大)

エアロセンスのビジネスモデル

(出典:エアロセンス プレスリリース)


 取引の形態には、大きく2つのパターンがある。

 1つは、自分たちの機体、操作端末、クラウドシステムをパッケージングにして提供する形だ。同社のサービスを顧客の業務オペレーションの一部として組み込み、顧客側が運用する。もう1つは、 全国の協力会社の拠点をベースに、ドローン活用の依頼に応じて担当者を派遣する形だ。これは、運用を代行し、すべてを請負うものだ。

photo
(クリックで拡大)

エアロセンスが運用を代行し、業務を請負う場合

(出典:エアロセンス プレスリリース)


 たとえば、土木現場における土量測量という分野で同社のサービスを利用すると、次のフローになる。

・ドローンを飛ばし、下向きにカメラを向けて静止画を大量に撮影する
・撮影データをクラウドに集積し、データ処理する
・データを加工し3Dモデルを作成する
・調査結果を提供する

 これは、実際に、東日本大震災で津波の被害にあった南三陸の嵩上げ工事に活用されている。詳しくは後述するが、南三陸の現場のような、広い面積における工事の進捗管理には、こうした技術が非常に有効なのだ。

 このように、ドローンのハードの開発・製造から最終的にユーザーにレポーティングするところまで一連のサービスとして提供する。

ドローンのバリューチェーン

 ドローンビジネスのバリューチェーンは、機体を製造する、販売する、飛行/撮影する、データを転送する、解析処理を行い、データを管理して利用する形で届ける、というのが一連の流れとなる。

 通常は、それぞれのプロセスで関わってくる企業が異なるが、エアロセンスの強みはそれらを一貫して行えることにある。

 これには大きく2つの利点がある。顧客と直接会話することで、ニーズに沿ったシステムを構築できる。もう1つは、不具合があった際に原因を突き止め、何を改善すればいいかが明確になる。

 分析にもとづいた上で問題を突き詰めることができるというのは、特に業務用にビジネス展開する上での大きなメリットになる。個人の趣味ならいいかもしれないが、購入したもののうまく飛ばない、落ちてしまったというとき、次のアクションが取れないのは業務では通用しないからだ。

 では、どういったビジネス分野で活用されるのかというと、大きく4つのカテゴリーがある。

 ここから、4つのカテゴリーにおける活用事例を具体的に見ていく。

【次ページ】ドローンのこれからの課題

ロボティクス・ドローン ジャンルのトピックス

一覧へ

ロボティクス・ドローン ジャンルのIT導入支援情報

一覧へ

PR

注目のIT導入支援情報

一覧へ

注目のイベント・セミナー情報

一覧へ

イベント・セミナー情報の登録(無料)

記事アクセスランキング

イベント・セミナー情報アクセスランキング