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  • 2024/04/02 掲載

マッキンゼー流「新規事業創出」とは? 企業が直面する6つの課題と10の成功の原則

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デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みの一環として新規事業の創出にチャレンジする日本企業は少なくない。最近は大手企業の中からも徐々に成功事例が出てきたがこうした企業に対して、初期段階のアイデア出しからパイロット、スケール化までを支援するのがマッキンゼーだ。同ファームのパートナー 塩田 嘉成氏が、新規事業に取り組む企業が直面する6つの課題と10の成功の原則を解説する。

執筆:井上健語 聞き手・構成:ビジネス+IT編集部 山田竜司

執筆:井上健語 聞き手・構成:ビジネス+IT編集部 山田竜司

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マッキンゼー
パートナー
塩田 嘉成 氏
Leap by McKinsey 」(新規事業創出ユニット)の中核リーダー。主に新規事業の拡大、全社的なインキュベーションの推進、事業開発、デジタルケーパビリティの構築、グローバル市場への進出などをサポート。マッキンゼーのデザイン、デジタル、アナリティクス、事業開発のケーパビリティを駆使し、クライアントとの協働で各社の優位性と関連するトレンドとが合致する、革新的な事業構築に注力している。主な寄稿に、「2030日本デジタル改革」 マッキンゼー、在日米国商工会議所 (ACCJ)、2021年2月がある。東京大学経済学部卒。
Leap by McKinsey では革新的で飛躍的な成長をもたらす新規事業を一から構築・展開している。

持続的に成長しない企業を待ち受ける運命

 なぜ、企業には「成長」が必要なのでしょうか。それは、歴史を振り返れば明白です。日米の大企業において、「成長」がその企業の存続にどれくらい貢献しているかを示した分析をお見せします。

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持続的に収益が成長しない企業は淘汰されていく
(出典:マッキンゼー)

 これをみると、日米ともに成長率が市場の平均を上回っている企業は、そうでない企業よりも存続する確率が50~102%も高いことがわかります。裏を返せば、そうでない企業はより早く淘汰(とうた)されているのです。

 そこで当ファームでは、国内外の経営者の方々に新規事業に関するサーベイを行いました。その結果をみると、多くの経営者は「5年後の収益の半分は、まだ存在しない事業から生まれるだろう」と考えています。

 また、新規事業の構築を「自社の最優先課題」と位置付けている経営者の割合は24%、「自社の3大優先課題の1つ」と位置付けている割合は62%という結果でした。しかも、この数値は、年々、増加傾向にあります。

 つまり、新規事業を創出・スケール化して、成長し、企業として存続することが、経営における重要なトピックになってきているということです。

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現在、世界のCEOの24%が新規事業構築を「自社の最優先課題」、62%が「自社の3大優先課題の1つ」と位置付けている
(出典:マッキンゼー)

新規事業の構築を妨げる6つの課題

 とはいっても、新規事業を作ることは簡単ではありません。次の6つは、多くの日本企業の経営者の皆さまとお話をしている中で特によく聞くお困りごとです。

  • 課題1:十分な資金投入ができない
  • 課題2:優秀な人材を率先して送り込めない
  • 課題3:既存事業と同じ事業管理をしてしまう
  • 課題4:既存部門が助けてくれない
  • 課題5:自前にこだわりスケールが出ない
  • 課題6:インセンティブ設計をしないため社員のドライブが利かない

 以下では、新規事業「6つの課題(≒失敗法則)」を詳説します。 【次ページ】マッキンゼーが説く「新規事業6つの課題(≒失敗法則)」

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