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  • 2007/03/23 掲載

【連載】ナラティブマーケティング:第10回 面化していく意味(2/2)

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インターネットが意味の複数化を実現

 さらに意味は複数化する。

 インターネットは、形態と不可分なリアルでの意味とは別の意味をもうひとつ作ってしまい、意味の複数化を実現してしまった。形態にはひとつのリアル、例えば自分の成功はリアルのみだという考えを否定し、何もリアルで成功しなくても、インターネットの世界で成功すればいいという考えをもたらした。


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意味は線化し、さらに面化していく


 このように意味は、複合化し、さらには複数化している。言い換えれば点であった意味が線化し、さらに面化する様相を見せている。

 そして、この面化する意味をナラティブという言葉を使って表現してみたい。

 ナラティブとは「物語」や「語り」を意味する言葉で、もともとは文学領域、文芸領域の用語であった。それが最近では臨床領域でも注目され、「ナラティブ・アプローチ」なる言葉で、臨床を物語と語りという視点から見つめなおす動きが出ている。

 「物語としてのケア」(医学書院)の著者である野口裕二氏によると、ナラティブ・アプローチが注目され出した背景として、「言語論的転回」「物語論的転回」と呼ばれる現代思想の大きな動きがあり、現実世界において、「言葉」がとても重要な役割を果たし、その言葉が「物語」、「語り」という形式をとる時、とても大きな力を持つことが分かってきたことによるそうだ。

 今後はこの面化する意味=ナラティブになぜ移行したのか。その理由について考察していくことにする。



村山涼一

中央大学法学部法律学科卒。オリコミ(現オリコム)、講談社、NTTアド、東急エージェンシー、旺文社を経て、現在フリーマーケティングプランナー。現在は、企業のマーケティング業務をアウトソースで請け負い、プランニング、コンサルティング、組織構築、社員教育などを行っている。



NTTコム、ドコモ、オリンパス、東京ガスの研修で採用された大ヒット商品ガイド。「必要なのは才能より技術」であると謳う村山式メソッドのコンプリートガイド


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