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  • 2016/05/24 掲載

教えて!corevo!恋愛相談も雑談もするNTTグループの人工知能と2016年度事業展開

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NTTレゾナントは昨年、「おもてなしの実現」をキーワードに、スマートフォンの販売や、gooのパーソナライズ機能の強化、Q&Aサイト「教えて!goo」プラットフォームの無料開放などの施策を講じてきた。この結果、gooは今年3月時点で1億2500万UB(ユニークブラウザー)、教えて!gooも7400万UBを達成。同社 代表取締役社長の若井 昌宏氏は、「2016年度も、おもてなしのサービスをテーマとしてB2B2CとB2C分野ごとに進めていく」と語った。またNTTグループ全体のAI技術「corevo(コレボ)」の取り組みも紹介され、おもてなしを支えるAI技術として、ECサイト専用の検索サービスや、「教えて!goo」の恋愛相談サービスなどの発表も行われた。

フリーライター 井上 猛雄

フリーライター 井上 猛雄

1962年東京生まれ。東京電機大学工学部卒業。産業用ロボットメーカーの研究所にて、サーボモーターやセンサーなどの研究開発に4年ほど携わる。その後、アスキー入社。週刊アスキー編集部、副編集長などを経て、2002年にフリーランスライターとして独立。おもにロボット、ネットワーク、エンタープライズ分野を中心として、Webや雑誌で記事を執筆。主な著書に『キカイはどこまで人の代わりができるか?』など。

ユーザーに合わせたパーソナル機能を全サービスで横展開

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NTTレゾナント
代表取締役社長
若井 昌宏氏
 NTTレゾナントは、昨年に引き続き、2016年度も「おもてなし」のサービスを支えるためにB2BとB2Cの分野に注力するという。若井氏は「検索関係で培った技術にAIなどの最新技術を取り入れ、gooサービスを強化しつつ、得られた知見を企業向けにも投入していきます。B2CとB2B2Cの事業を両輪に進めていきます」と説明した。

 B2C事業については、昨年12月からgooのトップページを変更。レコメンド技術を応用し、一人ひとりに最適化された「マイニュース」を提供することで、使えば使うほどユーザーにフィットするポータルサイトになった。この結果、サイト訪問頻度が約7%アップしたという。このパーソナル機能は、教えて!gooやgooブログなど全サービスに横展開された。

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2016年度の注力分野とテクノロジー。「おもてなし」を支える技術をベースに、B2CとB2B2Cの事業を両輪で推進していくという。

AI が恋愛アドバイス

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B2C向け新サービス第1弾、教えて!gooの恋愛相談。膨大なQAデータから、ディープ・ラーニングでユーザーの意図を汲み取り、最適な回答を提示。

 また、AIと検索技術を応用したものとして、教えて!goo AIを活用した新サービスを今年8月からスタートさせる。第1弾として教えて!gooの中で最も人気の高い「恋愛相談」でAIによるアドバイスを実施していく。膨大なQAデータから、ディープ・ラーニングを用いてユーザーの意図を汲み取り、回答を生成するという新しい取り組みだ。

「これまでの人生相談は、大量のQAが検索データに埋もれてしまい、最適な答えを探し出すのに手間がかかりました。また、実際には検索上位の結果しか閲覧できないこともありました。新サービスでは質問意図をディープ・ラーニングで理解し、ユーザー属性に応じた最適な回答を提示してくれます」(若井氏)

 たとえば教えて!gooのサイトで、AIに聞いてみたいことを入力すると、いくつかの回答が表示される。そのなかから質問者がベストアンサーを選べば、さらにその情報がフィードバックされ精度の高いものになっていく。この仕組みを利用して、今後は育児や介護などのジャンルなども順次拡大していく予定だ。

B2B2Cの3つの施策。「デジタルマーケティング」「モバイルテストSaaS」「EC向け検索ソリューション」

 もう1つ、今年の強力な柱になるのがB2B2Cのサービスだ。この分野では大きく3つの事業を展開していくという。

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B2B2C向けに、ユーザーに最適な広告を表示するオーディエンスターゲティング広告とアドコンサルに注力し、ROIを向上させる。

 1つ目はデジタルマーケティング事業だ。ここでは、教えて!gooのデータや、検索データを活用し、ユーザーの意図や志向を詳細に推測しながら、最適な広告を表示するオーディエンスターゲティング広告を展開。さらにターゲティング広告をセットにして、アドコンサルにも注力する。コンシューマーへの深い理解を、クライアントの課題解決に活かしていく方針だ。たとえばgooの大量データとクライアント・データをマージし、これまで不明だったユーザー行動を把握し、きめ細かい運用でROIを上げていく。

 サイト制作においても、gooで培ったノウハウやUI/UXにより、最適なユーザーナビゲーションを行い、ROIを向上させていくという。若井氏は「まさに入口から出口まで、集客からコンバージョンに至るまで、我々の知見を活かしたマーケティング施策で貢献していきたい」と意気込みを示した。

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モバイルテストクラウドサービス「Remote Testkit」のグローバル化を加速させる。韓国のNeoITP社とも業務提携を結んだ。

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 B2B2Cにおける2つ目の注力事業は、モバイルテストクラウドサービス「Remote Testkit」だ。現在、Remote Testkitは、330機種の各国キャリア端末をサポートしており、オフシェア開発でネックになるテスト工程を、エリアフリーで効率的に支援するツールとして期待がかかる。

「Remote Testkitについては、多くの引き合いをいただいています。今回、韓国のNeoITP社と独占代理店契約を結びました。韓国は国策でスマホゲームの海外進出を狙っています。こういった企業と連携し、多くのゲーム企業へ普及・拡大を狙いたいですね」(若井氏)

 B2B2Cで3つ目に注力するのが、EC向けの検索ソリューション「goo Search Solution」だ。goo検索のノウハウを一括提供することで、最適な商品を簡単に見つけられるようになり、販売拡大に貢献できるという。

【次ページ】NTTグループのAI技術、corevoが目指すもの

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