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2015年07月07日

東京スター銀行、マーケティングオートメーションで目指す「リレー型営業体制」

東京スター銀行は、顧客をお金の悩みから解放する“ファイナンシャル・フリーダム”というコンセプトのもと、商品作りや店舗設計に取り組んでおり、5月6日には新システムも稼働した。その同社が現在、顧客理解を深めるために検討しているのが「リレー型営業体制」だ。これにより、マルチチャネルから得た情報を連携して、潜在ニーズも満たすソリューション提供が可能になるからだ。

執筆:西山 毅

顧客理解をより深めるための「リレー型営業体制」とは

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東京スター銀行
リテール企画グループ
ヴァイスプレジデント
前田浩氏

 東京スター銀行では現在、31の本支店を有しているが、そのうちの27店が顧客の資産形成や運用のための情報提供やアドバイスに特化したファイナンシャル・ラウンジと呼ばれる独自店舗で、これがファイナンシャル・フリーダムの実現に重要な役割を果たしている。また地方銀行ではあるものの、店舗外ATMを44の都道府県の885か所に設けている。 (2015年3月末現在)

 「SAS FORUM JAPAN 2015」に登壇した東京スター銀行 リテール企画グループ ヴァイスプレジデントの前田浩氏は、現在のリテール金融を取り巻く環境を顧客、商品、チャネルという3つの視点から次のように語る。

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 「お客さまの視点では、高齢化および多様化が進んでいる。また商品の視点では、金利の競争が激化しており、商品そのものも複雑化している。そしてチャネルという視点では、多様なチャネルが登場してきており、さらにその裏ではデジタル化が進んでいる」

 そこで同社が取るべきアクションとして、まず顧客については、データでその行動を把握しなければならないと考えた。さらにニーズの多様化が進めば、顧客と直接会話する機会を増やしていくことが重要になる。

 また提供する商品についても、顧客の多様化が進んでいるため、テイラーメイド化が避けられない。パーソナライズ化したサービスを提供して、金利だけではない差別化を図っていくことが求められる。

 そしてチャネルについては、現在オムニチャネル化が叫ばれており、コンサルテーションの能力がますます問われるようになっている。

「そうした環境下でファイナンシャル・フリーダムをさらに拡大するためには、お客さまと直接話す機会を増やさなければならない」

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(出典:東京スター銀行)


 通常なら支店や営業担当者の数を増やせばいいという発想になるが、それではコスト増を招き、人材確保も必要になる。

「そこで我々は今、ファイナンシャル・ラウンジや外交営業だけでない他のチャネルもうまく使って、ソリューションを届けていくことに取り組んでいる。それがすべてのチャネルを“リレー方式”で結ぶ営業体制の構築で、すでに一部で稼働し始めている」

リレー型営業の実現に必要な“取り決め事項”と“インフラ”

 このリレー型営業体制が重要になる理由として、前田氏は「今後お客さまの特性に応じた対応をとる必要性がより高まってくるからだ」と説明する。

 たとえばシニア層や金融資産の多い顧客層では、“分からないことは人に聞きたい”という相談志向が強いが、一方で若年層や金融資産の少ない顧客層には、自分でできることは自分でやってしまうというセルフ志向がある。

「この状態を放置して、相談志向のお客さまだけを深堀していくと、いずれ先細りしていく。そこで現在相談とセルフを使い分けされている層のお客さまに、いかにファイナンシャル・ラウンジに来ていただくか、それを一番考えなければならない。そのためにもリレー型の営業体制が必要となる」

 では、このリレー型の営業はどう実現するのか。それが、各チャネルでの「取り決め事項」とそれらを支える「インフラ」だ。

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(出典:東京スター銀行)


「取り決め事項として、各チャネルで営業が何をすべきかの役割を決め、お客さまの行動を把握しなければならない。それができた上で、どのような形でチャネル間でバトンをつないでいくかを決める。また一連のプロセスを支えるインフラ部分では、必要なデータの特定と整備を行い、チャネル間でのデータ連携プロセスを構築することが求められる」

【次ページ】マーケティングオートメーションがリレー型営業体制の完成に結び付く

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