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2016年12月13日

オフショア開発事業・尾花直樹 さん

オフショア開発事業会社に聞く「ミャンマー」のシステム開発、エンジニア人材の現状

決済代行会社の社員として新規事業に参画するためミャンマーに渡航した後、独立してオフショア開発事業を展開する「FROBO Myanmar Co., Ltd.」を立ち上げた尾花直樹さん。アジア最後のフロンティアと呼ばれ、IT企業が続々と進出しているミャンマーで、エンジニアの進捗管理や品質管理のほか、人材採用・育成、会計など幅広い業務に携わっているという。尾花さんに、ミャンマーにおけるオフショア開発の現状やメリット、FROBO Myanmar Co., Ltd.が目指すゴールなどについて話を聞いた。

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ミャンマーでオフショア開発事業を手がける尾花直樹さんに聞いたミャンマーのシステム開発事情


決済会社の新規事業でミャンマーへ渡るも、事業撤退

――まず、決済代行会社に就職した理由を教えてください。

尾花氏:大学を卒業して、サラリーマンとして働くことがあまり魅力的に思えず、飲食店でアルバイトをしていたときに、大学時代の友人が当時の会社の社長や社員さんと一緒にお店に来てくれて、その際に会社の話などをしました。話を聞いているうちに、彼らと共に働きたい気持ちが強くなったことと、フリーターのまま年齢を重ねていくことへの不安に駆られたことで、友人の会社に入社することに決めました。

 会社自体はクレジットカード対応端末の販売やECサイト上でクレジットカード決済を行うためのシステムを提供していて、私は主に加盟店を獲得するための営業や既存の加盟店と代理店の管理を行っていました。

――そこからミャンマーに渡った経緯を教えてください。

尾花氏:2012年の12月頃、当時ミャンマーを視察していた社長と喫煙所で一緒になり、「ミャンマーに駐在してみるか?」と聞かれたことがきっかけです。最初はためらいましたが、良いチャンスなので自分の意思でミャンマー行きを決心しました。正直、ミャンマーについては「アジア最後のフロンティア」だということや、アウン・サン・スー・チーさんのイメージくらいしかありませんでした。言語や文化もよくわかっていませんでしたが、「百聞は一見に如かず」という言葉がある通り、まずは自分の目で見て確かめようと思い、飛び込んでみました。

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――ミャンマーでオフショア開発事業を開始する前までに、尾花さんがされていた仕事を教えてください。

尾花氏:ミャンマーでは2013年8月からクレジットカード端末のサービスを始めるとのことだったので、それに際して地場の銀行と提携してアフターサービスなどを行うために、10行以上の銀行と交渉をしていました。しかし、交渉がなかなか前に進まず、また売上の見込みも立たなかったため、オフショア開発事業に方針転換となりました。

――オフショア開発事業に変わってから行った業務は何ですか?

尾花氏:私は、主に拠点・人材・進捗管理を担当していて、人材採用や教育などを行っていました。しかし、ミャンマー進出を推進していた社長が退任になると事業見直しとなり、オフショア開発も開始から数か月で撤退になってしまいました。

事業撤退から新たにオフショア開発会社を設立

――事業撤退後もミャンマーに残った理由と会社を興した理由を教えてください。

尾花氏:3年間は何があってもミャンマーにいようと決めていましたし、撤退する前にミャンマー人スタッフを沖縄の企業の研修に送っていたので、彼らの帰る場所を残しておこうと思い、ミャンマーに留まり、オフショア開発で会社を興すことにしました。

 所属していた現地法人はミャンマーローカル会社とのジョイントベンチャーで、オフショア開発を続ける方針がなく、精算することとなったため、100%外資で新しい会社を作る必要がありました。このときはオフショア開発事業を引き継ぐ会社から出資してもらいました。

――「FROBO Myanmar Co., Ltd.」設立に当たっての勝算はありましたか?

尾花氏:1年以上駐在した経験から、この国で事業を始めるのは非常に難しいと感じていましたが、チャンスとやりがいは確実にあると思っていたので、2、3年試行錯誤を続ければ上向くと考えていました。

――「FROBO Myanmar Co., Ltd.」の事業内容と、会社での尾花さんの役割を教えてください。

尾花氏:事業内容は、日本とのブリッジ開発です。仕様を固めて設計書を作成し、ミャンマー人プログラマーに落とし込み、タスク管理をしています。私自身はプログラミングなど技術的な部分の理解は浅いので、技術指導は日本人SEに担ってもらい、どうやってタスクを管理するか、品質を向上させるにはどうすれば良いのかを考える方に時間を割いていることがほとんどですね。その他には、会計や採用、人材育成のような業務も行っています。

――「FROBO Myanmar Co., Ltd.」の主なクライアントや、営業活動のしかたなどを教えてください

尾花氏:日本在住当時のクライアントからのご依頼や紹介、在ミャンマー日系企業からのご依頼、クラウドソーシングを利用した営業活動をしています。

ミャンマーのシステムエンジニア事情は

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――ミャンマーのシステムエンジニア事情について教えてください。

尾花氏:人材は豊富にいますが、ローカル企業、外資系企業ともに、人材の確保には苦労しています。というのも、新卒レベルのエンジニアは、理論自体は理解しているものの、実践経験が乏しいので、相当な時間をかけて教育する必要があるためです。経験者であっても、彼らは自分のやり方が合っていると考える傾向にあるため、そこから正しい方向に軌道修正をするのに時間がかかりますね。

 また、ミャンマーのエンジニアは野心がある人がたくさんいるので、最近ではフリーランスになる人の数も増加傾向にあります。しかし、数手先まで考えていない人も多いため、手詰まりになると会社員に戻るケースも多いです。

――「FROBO Myanmar Co., Ltd.」ではどのようにエンジニア採用を進めていますか?

尾花氏:エンジニアを採用する時は、新卒中心で進めています。自分のやり方が確立している経験者より、新卒の真っさらな状態の方が、教育がしやすく、会社の色に染まりやすいからです。「会社とはこうである、プロジェクトはこのように進める」というマインドの育成をしています。

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――ミャンマーで流行っているサービスはありますか?

尾花氏:ミャンマーではここ数年、SIMカードが安くなった影響により、スマートフォンの普及が爆発的に進んでいます。その影響で、無料通話アプリ「Viver」とファイル交換アプリ「Zapya」などが流行っています。「Viver」は日本でいうところの「LINE」に近いもの、「Zapya」は動画やアプリなどを送り合うのに使用されており、ミャンマー人のスマホにはほぼ必ず入っているようです。

【次ページ】ミャンマーでオフショア開発する強みとは

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