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  • 2026/09/02 掲載

なぜ某大手保険会社は「VDI」をやめた?コストも監査対応も激変した“ある方法”とは

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サイバー攻撃が高度化する中、金融機関のセキュリティは大きな転換点を迎えている。2025年8月31日、長らく評価の標準だった「FFIEC CAT」が廃止され、「侵入される前提(Assume Breach)でいかに対応・復旧するか」を問う新基準「CRI Profile v2.0」がグローバルのデファクトスタンダードとなったのだ。金融庁もガイドラインで参考ツールとして提示するこの新基準に、監査対応で疲弊する現場はどう適合すればよいのか。実は、VDIの高コストや性能不満を抱えた既存インフラを生かしたまま要件を満たし、万一PCを紛失しても情報漏えいではなく「物損事故」として処理できる“意外な一手”がある。 本記事では、大手金融機関が続々と採用するその方法の正体に迫る。
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金融ITを変える新時代のセキュリティ対策とは?

金融IT現場を蝕む「ジレンマ」

 日々巧妙化するサイバー攻撃から顧客情報を守るため、金融機関は常に強固なセキュリティ対策を求められている。しかし、その対策自体が現場の実務を縛り、IT担当者やユーザーの疲労を蓄積させているのが、多くの金融現場における実態である。

 特に、金融業界で50%を超える高い導入率を誇る「VDIやシンクライアント」は、高額なサーバ投資や運用コストが経営を圧迫する一方、ユーザーからは「起動が遅く、移動時にセッションが切れて業務が中断する」「Web会議アプリがまともに動かない」といったパフォーマンスへの不満が絶えない。

 また、一般的な「ハードウェア暗号化(BitLockerなど)」も脆弱性の存在が懸念され、紛失時に漏えいの有無を100%証明できない。事故のたびに原因究明やフォレンジック調査、チェックリストへの監査対応に追われるIT部門は、疲弊しきっているのだ。

 こうした中、「端末内にデータを残さないポリシー」を守りつつ、コスト・性能・レジリエンスを同時に成立させることはできないのだろうか。それを実現するには、下記がポイントになる。

  • (1)「侵入されないこと」を前提とする防御を諦め、侵入される前提(Assume Breach)のレジリエンスに注力する
  • (2)データを「暗号化して隠す」のではなく、データの「意味そのものをなくす(無意味化)」という逆転の発想
  • (3)万が一の紛失・盗難時にも、情報漏えいを成立させず、速やかに「物損事故」として処理できる証跡の確保

 ここからは、これらポイントを満たす具体的な構成・方法について見ていきたい。

この記事の続き >>

  • ・FFIEC CATの終了と金融庁ガイドラインが示す「CRI Profile」という新常識

    ・金融IT実務を蝕む「VDIコスト」と「HW暗号化限界」のジレンマ

    ・量子コンピューターでも解読不可、データを「無意味化」する革新技術

    ・紛失・盗難を「物損事故」で終わらせる、監査に有効な証跡と代替統制の実践手法

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