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2013年09月19日

データに「所有権」は観念できない

iTunes Radioで盛り上がる音楽ストリーミングと新たなビジネスモデル

Appleが9月18日に米国でスタートさせた「iTunes Radio」は、音楽ストリーミングのサービスだ。昨年あたりから非常に注目を増している分野なのだが、「データの所有権を持てないストリーミングにはあまり魅力を感じない……」というような「違和感」を持っている人も多いのではないだろうか。しかし実は、データにはそもそも「所有権」は観念できない。最近話題の音楽ストリーミングを題材に、「データの所有権」という幻想や、音楽に限らない、あらゆるデータに関するビジネスモデルの「ヒント」となる法的知識について解説する。

執筆:弁護士 河瀬 季


「iTunes Radio」は音楽ストリーミングの「黒船」となるか

 9月18日、Appleが米国で音楽ストリーミングの「iTunes Radio」というサービスをスタートさせた。各ユーザーの音楽の趣味を分析してストリーミング配信を行う、「パーソナライズド・ネットラジオ」と呼ばれるサービスだ。

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「Spotify」はまだ国内未上陸だ。今年年末くらいに国内サービスが開始されるのでは?と言われてはいる

 音楽ストリーミングは、昨年あたりから非常に注目を増している分野だ。現時点の代表格は「Spotify」。全世界で2400万人以上のアクティブユーザーを抱える、月額9.99ドル(または広告付きで無料)のサービスだ。2000万以上の曲を、320kbpsという高音質で、遅延コンマ数秒で再生させることができる。「iTunes Storeのようなデータ販売は、違法コピーを根絶できなかった」「違法コピーが馬鹿らしくなってくるサービスこそが違法コピーを根絶し、音楽を再び健全化させる」……というような文脈で紹介されることも多い。

 同様のサービスは、特にauユーザーに人気の「KKBOX」や、ソニーが運営する「Music Unlimited」、DeNAが運営する「Groovy」など、国内でも多数登場している。ただ、邦楽の登録が少ないこともあり、まだあまり盛り上がっていない……というのが実情だ。

 「iTunes Radio」は、世界的にも「Spotifyの牙城を王者Appleが崩せるか」という点で、特に国内では「まだ盛り上がっていないストリーミングサービスの分野に黒船が来るか?」という点で、注目されているのだ。

音楽ストリーミングサービスに対する「違和感」

 音楽ストリーミングサービスは、特にPCやスマートフォンに大量の音楽をコレクションしている音楽ファンに対して、以下のような「違和感」を生じさせるだろう。

 「たしかに便利だろうけど、音楽が自分のものにならないサービスでは、満足感を得られないのでは?」

 この素朴な「違和感」と、データを巡るビジネスについて検討していこう。

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