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高額システムだけではダメ? ダイキン「ロス時間78%削減」を実現した“泥臭いDX”
設備の高度化と熟練技術者の不足により、多くの製造現場が「突発的な設備停止」という深刻な危機に直面している。これらを解決すべく、最新の予知保全ツールや高額なシステムを導入したものの、「コストが合わない」「現場がシステムを使いこなせず形骸化した」と頭を抱える企業は少なくない。この難題を「現場力とデジタルの融合」によって見事に突破したのがダイキン工業だ。同社の「現場自らがシステムを作り、育てる」次世代の設備保全DXについて、その全貌に迫る。ダイキンが実現した「止まらない工場」
こうした状況の中、「現場力とデジタル技術の融合」という独自のアプローチでDXに挑んだのが、空調機と冷媒の両方を手掛けるグローバル大手専門メーカー・ダイキン工業だ。近年のコロナ禍や半導体不足に伴う部品供給の遅れ、顧客ニーズの多様化など、製造業を取り巻く環境は激変している。こうした中、同社は大阪府堺市の堺製作所臨海1号工場で「マスカスタマイズ生産」に取り組んでいる。
たとえば、防音規制の厳しい住宅街に設置する場合、標準品に比べて高い防音性能が求められる。従来は標準品を据え付けた後に防音カバーを被せるなど、現場での追加工事が必要であり、顧客に追加コストや納期の長期化といった負担を強いていた。そこで、部品やソフトウェアの組み換えにより、標準品と同等の品質、コスト、納期でカスタマイズ品を提供するマスカスタマイズに挑戦しているのだ。
しかし、この生産方式は大きなリスクと隣り合わせでもある。
「カスタマイズ品は標準品と異なり在庫を持つことが困難です。そのため、工場のわずかな停止が即座に、顧客への納品遅れに直結するシビアなリスクを内包しています」と話すのは、ダイキン工業 生産技術センター 工場DX技術開発グループ グループリーダー主任技師の浜 靖典氏だ。
浜氏らはこの宿命的な課題を克服するため、ダイキンが培ってきた独自のモノづくりシステム「PDS(プロダクション・オブ・ダイキン・システム)」による改善力と、最先端のデジタル技術を融合させ、生産ロス「ゼロ」の「止まらない工場」の構築を試みた。ここからは、その具体的な道筋を浜氏が紹介する。
この記事の続き >>
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・ダイキンのスマート工場実現「3ステップ」の全貌
・完全内製した「見える化」ソリューションとは
・ベテランのノウハウ抽出はどう実現?
・「予知・予測」実現への“泥臭すぎる”PDCA
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