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  • 2026/07/13 掲載
キユーピーが“勘と経験頼み”脱却に踏み出したワケ、データでつながる組織改革の裏側
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キユーピーが“勘と経験頼み”脱却に踏み出したワケ、データでつながる組織改革の裏側

成熟市場で成長の糸口を探る企業にとって、過去の成功体験は頼れる資産である一方、変革を遅らせる壁にもなり得る。とりわけ、現場に蓄積された「勘と経験」だけでは、変化する顧客ニーズを捉えきれない場面も増えている。市場が複雑化し、顧客接点が多様化する今、企業は部門ごとの知見をどうつなぎ直し、顧客価値を最大化する仕組みへ変えられるのか。

「縦割り」組織の限界、100年企業キユーピーが抱いた危機感

 マヨネーズやドレッシングで知られるキユーピーは、100年以上の歴史を持つ食品メーカーだ。同社は長年、家庭用と業務用という顧客セグメントごとに組織を分け、それぞれの市場に合わせた商品や施策を展開してきた。顧客ごとに現場が知見を積み上げるこの体制は、かつては事業を支える合理的な仕組みだった。

 しかし、コロナ禍や国際情勢の変動、原材料価格の高騰など、市場環境が大きく変わる中で、その合理性は揺らぎ始めた。変化のスピードが増すほど、顧客ごとに最適化された縦割り構造は、全社で素早く動く上での壁になりやすい。各部門が持つ知見やデータは十分に共有されず、施策は「個別最適」にとどまる。顧客を全社で捉え直し、次の一手を打つための“全体最適”が見えにくくなっていたのである。

 こうした課題は、キユーピーだけに限った話ではない。成熟市場で戦う多くの製造業では、事業や顧客ごとに積み上げてきた知見がある一方で、それらを横断的に活用する仕組みが十分に整っていない。現場の経験は貴重だが、部門を越えて共有されなければ、変化への対応はどうしても遅れる。この危機感が、キユーピーを大きな決断へと向かわせた。

 2024年10月、同社は従来の「家庭用本部」「フードサービス本部」を廃止し、新たに「マーケティング本部」と「販売戦略本部」を設置する大規模な組織改革を断行した。これは単なる組織図の書き換えではない。商品を考える役割と、売れる状態をつくる役割を分け、顧客の声と販売の現場をデータでつなぐ改革だった。では、キユーピーはなぜここまでの改革に踏み切り、どのような方法で壁を越えたのか。

この記事の続き >>

  • ・キユーピーの大改革、なぜ「マーケ」と「販売」を分けたのか?

    ・テレビCMのムダ打ちが発覚、ROAS分析で見えた“本当に効く広告”

    ・97.2%が高評価、新商品ヒット率を高めた「4段階プロセス」

    ・BtoB提案の精度を上げる、採用・失注データの使い方とは

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