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味の素食品の工場を変えた…「AI向上長」誕生までの裏側、PoC失敗から始まった逆転劇
味の素食品でDX戦略推進部変革推進グループ長を務める海老澤明彦氏は、2020年の新工場建設を機に製造DXプロジェクト「APPLE」を主導した。しかし、当初試みたビッグデータ活用のPoCは失敗に終わる。“手段先行”の罠を突破し、紙帳票の全廃やリアルタイム分析を実現した同社だが、52ラインへと大規模展開後にさらなる壁が立ちはだかる。現場の抵抗と運用の停滞をいかに乗り越えたのか、その試行錯誤の歩みを海老澤氏が明かした。「AIで改善できる」はずが…味の素食品の“大誤算”
2020年、味の素食品は三重県四日市市の新工場建設を機に、製造DXプロジェクト「APPLE」を始動。IoTで集めた現場データをAIで分析するPoC(概念実証)に挑んだ。しかし、データは種類も精度も不十分で、改善に役立つ成果は得られなかった。DX戦略推進部変革推進グループ長の海老澤明彦氏は振り返る。
「手段先行ではうまくいかない。結局『目的は一体何なのか』を考え直す必要がありました」(海老澤氏)
技術の導入自体が目的になり、現場の課題が置き去りになっていた。そこで改めて現場を見つめ直すと、問題はデータ分析以前にあった。包装工程では作業者が毎日10~20枚の紙帳票を記入し、トラブル対応にも追われ、改善する余裕がない。管理者もデータ確認や承認のたびに現場へ足を運んでいた。設備はメーカーごとに仕様が異なり、全体の状況さえ把握しにくかった。
必要なのは、データを集めることではなく、現場の負担を減らして改善の時間を生み出すこと。「APPLE」は業務そのものを見直す改革へと舵を切った。だが、本当の難しさは導入後に待っていた。味の素食品は、新たな壁をどう乗り越えたのか。
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・紙帳票1日10~20枚が“ゼロ”に…劇的時短をもたらした「APPLE」の全貌
・52ライン展開後に発覚、「ほぼ見られない分析画面」の衝撃
・毎朝Teamsに「AI向上長」が出勤、現場を変えた新発想とは
・味の素食品がたどり着いた、製造DX成功「5つの鉄則」
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