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  • 2025/09/10 掲載

金融業界が進めるDXの現在地、4つの観点で評価する「進歩」と「停滞」のポイント

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金融業界では、デジタル化の波が顧客接点からバックオフィス、システム刷新、ガバナンス対応に至るまで広がっている。しかし、「紙とハンコが残る」「非対面なのにUXが悪い」「レガシーが重すぎて動けない」といった課題も根強く残っている。こうした金融業界の実態と解決の道筋、今後の展望について、FinTech Journalでは学術、テクノロジー、業界団体、実務の専門家と金融各社のエグゼクティブが一堂に集う「エグゼクティブラウンドテーブル」を開催。そこで展開された熱い議論の様子をレポートする。
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金融業界が進めるDXの現在地とは?

年代による顧客接点の違いとeKYCの最新動向

 ラウンドテーブル冒頭では、静岡大学 名誉教授 遠藤 正之 氏による「顧客接点のDX化~銀行アプリ、BaaS、デジタルバンク、eKYC」というタイトルでミニセッションが行われた。

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国立大学法人静岡大学
名誉教授
遠藤 正之 氏

1983年三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。システム部で第3次オンラインシステム開発、二度にわたるシステム統合等の超大規模プロジェクトに参画。2015年慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科後期博士課程修了(博士)。

 遠藤氏が最初に示したのが、りそなHDにおけるチャネル別利用者数の推移だ。これを見ると、専用アプリの利用者が急伸していることが一目瞭然だ。さらに、アプリ利用者は20~40代が多く、継続利用率、平均アクセス数ともに高いことが示され、改めてデジタル接点の重要性が確認された。

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りそなHDのチャネル別利用者数の推移
(出典:りそなHD IR資料)

 続いて遠藤氏は、金融各社のBaaSの取り組みを紹介。たとえば住信SBIネット銀行については、その急成長ぶりを次のように説明した。

「住信SBIネット銀行は、2020年の日本航空を皮切りにさまざまな企業にBaaSの仕組みを提供しています。そして、2023年の3月期にはBaaS事業が黒字化し、2025年3月末には227万口座を達成しています」(遠藤氏)

 また、GMOあおぞらネット銀行、みんなの銀行、楽天銀行のBaaSを利用したJRE BANKなどの取り組みも紹介し、BaaS市場が急速に広がっていることが示された。

 セッション後は、主にeKYCについての各社の取り組み状況や課題が議論された。たとえば「eKYC制度は整備済みだがUX設計が不十分」「中高年層はスマホ入力自体がストレスで離脱が多発している」「eKYCの最初の画面で約3割が離脱している」……など、UI/UXの観点で苦戦している様子がうかがえた。

 また「現状では、パスワードの失念や期限切れが離脱原因となっている」というマイナンバー利活用の課題も指摘された。特に中高年層に対していかに分かりやすいUI/UXを設計するかは、各社に共通した課題といえそうだ。

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eKYC(オンライン本人確認)の方式による違い

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