- 2026/10/08 06:30 掲載
「薄い」は誤解…2026金融行政方針の“裏の設計図”、金融庁が抱く「4つの問題意識」
大野博堂の金融最前線連載第101回
93年早稲田大学卒後、NTTデータ通信(現NTTデータ)入社。金融派生商品のプライシングシステムの企画などに従事。大蔵省大臣官房総合政策課でマクロ経済分析を担当した後、2006年からNTTデータ経営研究所。経営コンサルタントとして金融政策の調査・分析に従事するほか、自治体の政策アドバイザーを務めるなど、地域公共政策も担う。著書に「金融システム監査の要点」(経済法令研究会)「金融機関のためのサイバーセキュリティとBCPの実務」「AIが変える2025年の銀行業務」など。飯能信用金庫非常勤監事。東京科学大学CUMOTサイバーセキュリティ経営戦略コース講師。宮崎県都城市市政活性化アドバイザー。
なぜ全体像が見えない? 政府「金融戦略」との役割分担
今回の金融行政方針の全体像が見通しにくい理由は明確だ。政府は本年7月21日、内閣官房の日本成長戦略本部事務局を中心に「成長投資を促進するための金融戦略―資産運用立国のアップグレード―」(以下、「金融戦略」という)を策定しており、金融行政方針は、この金融戦略との重複を避け、補完が必要な項目を中心に記載する構成を採用したとみられるからである。
つまり、金融戦略が「政府として金融を使って何を実現するか」を示す一方で、金融行政方針が「その実現を支えるために金融庁が何を監督し、いかなる不備を正すか」を示す、という構図である。
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