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- 2026/10/15 06:40 掲載
「3%成長」でも財政赤字は拡大…税収増でも埋まらない「17兆円の赤字」とは
1979年生まれ。京都大学経済学部卒業。国会議員秘書を経てプレジデント社へ入社、プレジデント編集部配属。経済誌としては当時最年少でプレジデント編集長。現在、イトモス研究所所長。著書に『週刊誌がなくなる日』など。
「3%成長」でも財政赤字が5兆円超も膨らむワケ
高市首相は今年10月5日の所信表明演説で、政府が大規模で長期の支出を行い、企業の国内投資を増やす方針を示した。工場や設備への投資が増えれば、雇用と所得が増す。消費と企業の利益が伸び、税収も増える。これが「責任ある積極財政」の説明だ。税収が増えることと、赤字が減ることは違う。税収の伸び以上に支出が増えれば、赤字は膨らむ。借金には利息もかかる。成長によって財政もよくなると説明するなら、増える税収で追加支出と利息をどこまで賄えるか、計算を示さなければならない。
財務省が2026年2月に公表した試算では、物価の変化も含む名目成長率が2027年度以降3%で推移する想定でも、国の一般会計の財政収支(赤字)は2026年度の11.7兆円から2029年度の17.0兆円へ広がる。一般会計は、社会保障や教育、防衛などの支出を扱う予算だ。
同じ試算で、税収は83.7兆円から95.5兆円へ増える。ところが、借金の利息を払う費用だけで13.0兆円から21.6兆円へ増す。税収が11.8兆円増えても、利払いが8.6兆円増える計算だ。
これは2026年度予算の制度や施策を前提にした条件付きの試算で、高市政権の新たな政策の成果を予測したものではない。利払いの計算には、10年国債の金利が3.0%から3.6%へ上がる想定も使われている。成長を織り込んでも、支出と利息が増えれば赤字は膨らむ。追加支出でこの見通しを改善できるというなら、その効果を金額と時期で示す必要がある。 【次ページ】「企業の黒字=日本の異常」は本当?60カ国超調査で見えてきた「答え」
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