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- 2026/11/06 19:24 掲載
バイナンス9280億円流出、入口は偽の採用面接と改ざんHomebrew 社内AIも踏み台に
影響を受けたデジタル資産は約63.4億ドル(約9280億円)。このうち約28.5億ドル(約4170億円)を凍結または阻止したという。被害を受けたトークン資産の98%は補填済みで、損失はユーザーではなくバイナンスが負担するとしている。米連邦捜査局(FBI)は北朝鮮の犯行と断定しており、バイナンスも報告書でFBIの見解に言及した。
報告書によると、攻撃は単発の侵害や単純なフィッシングではなく、複数の段階を踏んだ作戦だった。
6月、ウォレット開発を担当する技術者Aが、AIコーディングツールを導入する際に改ざんされたHomebrewをダウンロードした。同社は異常を検知して端末を交換し、認証情報も更新したが、技術者Aと関連する同僚の役割は攻撃者に知られたという。
9月には別の技術者Bが、求職サイトを通じて採用担当者を名乗る人物から接触を受けた。面接は2回行われ、2回目の終盤に「課題」として悪意あるコードを含むリポジトリを業務用パソコンに入れるよう指示された。ゼロデイのマルウェアは、端末のセキュリティ製品に検知されなかったという。
10月20日、攻撃者は技術者Bの端末から社内AIツールを使い、技術者Aと別の技術者Cの端末を掌握した。29日には、技術者Aから盗んだ認証情報で作業を進め、ウォレットの署名サービスを悪用した。最終的に、Ethereumの仕組みであるEIP-7702の認可を使い、MPC(複数者での秘密鍵管理)で運用するホットウォレットの実行権限の一部を、攻撃者が管理するスマートコントラクトに渡したという。
バイナンスは、攻撃に使われた入口を閉じ、関係するシステムと端末を作り直したと説明している。AIを使った振る舞い異常の検知も強化し、独立した第三者機関による検証も受けるとしている。
その後、資金の行方も報じられている。ブルームバーグは5日、盗まれた資金の一部が中国系の資金洗浄ネットワークに流れているとブロックチェーン分析会社チェイナリシスが分析していると伝えた。
なぜ巨大取引所の防御は、実行の日までに何段階も突破されたのか。第2段落では、盗まれた資金の最新の動きと、日本企業にとっての意味を読み解く。
・出金を止めても資金が動き続けた理由
・攻撃者が実行段階で払ったコストと、1回で動いた金額
・日本企業が点検すべき開発者端末・AIツール・採用経路
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