• 2026/02/23 掲載

MIT、単一工程製造で完全機能する電気モーターを出力できるマルチマテリアル3Dプリンターを開発

製造時間約3時間、材料費わずか50セントで製造可能、事前の組み立て工程を必要としない技術

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MITの研究チームが、複数の異なる材料を同時に処理できるマルチマテリアル3Dプリンターを開発し、単一の工程で完全に機能するリニアモーターを出力することに成功した。製造時間約3時間、材料費わずか50セントで製造可能であり、事前の組み立て工程を必要としない。この技術は、製造業におけるサプライチェーンのあり方を根本から変える可能性がある。
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(画像:ビジネス+IT)
 既存のマルチマテリアル3Dプリンターは、主に単一の形態の材料しか扱うことができず、電気的・磁気的性能を十分に引き出すことが困難であった。MITのMicrosystems Technology Laboratoriesに所属する研究チームは、この課題を解決するため、新たなマルチモーダル・マルチマテリアル押出システムを構築した。
 
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MITが開発した電気モーターを単一工程で出力するマルチマテリアル3Dプリンターとは(図版:ビジネス+IT)

 このシステムには、標準的なポリマーを扱うフィラメント押出機、高濃度の機能性粒子を含有するペレット押出機、微細な塗布が可能なインク押出機、そしてインクを乾燥させるヒーターの4つの異なるツールが搭載されている。ロボットアームがこれらを印刷中に自動で切り替えることで、精密な造形を実現する。

 研究チームは、誘電体、導電体、軟磁性体、硬磁性体、柔軟素材の5種類の材料を採用した 。これらを組み合わせて出力されたリニアモーターは、事前の組み立てを一切必要とせず、約3時間でプリンターのベッド上に完全な形で造形される。印刷後に必要な工程は、完成した硬磁性体部品を着磁させることのみである。

 性能テストでは、この3Dプリントされたモーターが、複雑な油圧アンプリファイアに依存する同種のリニアエンジンと比較して数倍の駆動力を発生させることが確認された。本研究成果は学術誌『Virtual and Physical Prototyping』に掲載された。

 この技術の確立により、工場の生産ラインでモーターが故障した際にも、データを用いて現場で即座に交換部品を製造し、生産の停止を防ぐことが可能になる 。研究チームは今後、着磁プロセスを印刷中に統合する技術や、回転式電気モーターの出力にも取り組む計画である 。ハードウェアを現場で一段階で製造できる本技術は、グローバルなサプライチェーンへの依存を低減し、オンデマンド製造を推進する重要な基盤となる。

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