提供企業コンテンツ

  • スペシャル
  • 会員限定
  • 2025/09/29 掲載

元日銀・岩下氏語る、大手銀が「金融CX」軽視してきた「ある理由」…成功の大前提とは

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
元日銀・岩下氏語る、大手銀が「金融CX」軽視してきた「ある理由」…成功の大前提とは

ビジネスにおけるCX向上が叫ばれる中、なぜ金融業界は他の業界と比べて苦戦しがちなのか。京都大学公共政策大学院教授で元日銀FinTechセンター長の岩下直行氏は、その根本原因は金融業界が置かれてきた「ある歴史的背景」にあると指摘する。日本の金融機関がデジタル化に出遅れた「悲しい理由」、そして金融CX成功の不可欠な「大前提」について岩下氏が徹底解説する。

日本の金融機関がCXを「軽視してきた」ワケ

 近年、多くの業界で重要性が叫ばれている「CX」の向上。それは、金融業界においても例外ではない。

 金融機関におけるCXを考える上では、歴史的な背景が重要になると話すのは、京都大学 公共政策大学院 教授・元日銀FinTechセンター長の岩下直行氏だ。

 企業活動において、メーカーであれ、サービス業であれ、顧客があって成り立つため、ビジネスが顧客中心であることは、ある意味では当たり前だ。しかし、金融業界はこれまで、必ずしもそうではなかったと岩下氏は指摘する。

 その根底には、約80年前、戦後の混乱期にまで遡る事情があるという。当時、一種の統制経済下にあり、国が経済活動をコントロールしており、その経済的な統制の「窓口」こそが銀行だった。

「当時は『臨時資金調整法』という法律に基づき、どの産業にどれだけ資金を配分するか、人々の預金をどう集めるかといったことが、政府の政策に基づいて決められていました。銀行は、それを実行するための『出先機関』としての役割を担っていたのです」(岩下氏)

 そのため当時は、企業が事業資金を必要とする時も、個人がお金を借りたい時も、まず銀行に「お伺い」を立て、銀行が政府の判断を仰ぐといった構図が存在した。この仕組みの中では、銀行の立場が強く、顧客は今でいう「お客さま」ではなかったのだ。この「顧客が顧客でなかった時代」が、金融機関の体質の源流にあると言えると岩下氏は話す。

では。こうして出来上がった「業界風土」がこれまで変わることはなかったのだろうか。

この記事の続き >>

  • ・デジタル化に金融機関が乗り遅れた「悲しい理由」
    ・金融CX向上の大前提は「あの改革」
    ・BaaSやAIの「希望と課題」とは

この続きは
会員限定(完全無料)です

ここから先は「ビジネス+IT」会員に登録された方のみ、ご覧いただけます。

今すぐビジネス+IT会員に
ご登録ください。

すべて無料!今日から使える、
仕事に役立つ情報満載!

  • ここでしか見られない

    2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!

  • 完全無料

    登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!

  • トレンドを聞いて学ぶ

    年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!

  • 興味関心のみ厳選

    トピック(タグ)をフォローして自動収集!

提供企業一覧

  • ナイスジャパン株式会社
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます


処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます