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- 2025/01/30 掲載
JR西日本“全部のせ”決済「Wesmo!」3つの狙い、その課題と勝算とは?
FINOLABコラム

JR西日本の決済手段「Wesmo!」とは?
JR西日本は、新たなキャッシュレス決済・ウォレットサービス「Wesmo!(ウェスモ!)」を2025年度第1四半期中に開始することを2025年1月21日に発表した。このサービスの構想は2024年8月21日に発表されていたが、同社が2025年1月16日に国内鉄道事業者として初めて「第二種資金移動業者」に登録されたことを受けて正式に導入スケジュールが明らかにされたもので、以下のメニューを実装することによって、生活やビジネスシーンにおける利便性の向上を目指すとしている。ユーザー(個人)向けの機能は以下である。
- チャージ機能
ユーザーは、銀行口座やセブン銀行ATM、J-WESTカードを利用してウォレットにチャージすることができる。- 送金機能
ユーザー個人間での送金にも対応しており、家族や友人間で簡単にお金を送ることが可能となっている。- ポイントの活用
J-WESTカードやICOCAとの連携により、利用者はWESTERポイント(会員900万人)を効率的に貯め、日常生活のさまざまな場面で使用できる。![]()
Wester ポイントの利用イメージ (出典:JR西日本 報道発表)
加盟店(店舗・企業)向けの機能は以下である。
- 低コストのキャッシュレス決済導入
店舗側は「BLUEタグタッチ」という専用デバイスを設置するだけで、初期費用0円、決済手数料1.9%(税別)でキャッシュレス決済を導入可能となる。これにより、小規模事業者も気軽にキャッシュレス化を実現できる。- 迅速な売上金受取
店舗での売上金は、最短翌日に受け取ることが可能である。この迅速な資金回収機能は、中小企業や個人事業主にとって魅力となる。- 企業間送金機能
仕入れ先への支払いなど、企業間送金に対応する機能を無料で提供。これにより、ビジネスオペレーションの効率化をサポートすることにもなる。
決済方法は以下である。
- BLUEタグタッチ
店舗に設置された「BLUEタグ」にスマートフォンをかざすだけでアプリが起動し、スムーズに支払いを完了できる。ユーザーはアプリを立ち上げる手間がなく、非常にシンプルな操作感を実現している。
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BLUEタグタッチ (出典:JR西日本報道発表)- QRコード決済
BLUEタグがない店舗でも、QRコードを読み取ることで支払いが可能である。この二重の仕組みにより、幅広いシーンでの利用が期待される。
JR西日本「Wesmo!」の開始時期
Wesmo!の正式サービスは2025年度第1四半期中に開始予定で、2025年1月21日から加盟店の募集をスタートした。すでに多くの中小企業や個人事業者がこのサービスに興味を示しているという。さらに、将来的には以下の機能拡張も予定されている。
【次ページ】JR西日本の全部のせ決済「Wesmo!」3つの狙いとは?
- ICOCAへのチャージ機能
Wesmo!アプリを通じて、ICOCAカードへの直接チャージが可能になる。これにより、交通と生活の決済をシームレスに統合することが期待される。- デジタル給与の受取
厚生労働大臣の指定を受け次第、Wesmo!はデジタル給与の受取口座として利用可能になる。これにより、給与振込の利便性が向上し、新たな給与管理の選択肢が提供される。
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