- 2026/09/15 06:30 掲載
都心タワマンに「売れ残り」の異変…マンション暴落が始まる“2つの条件”
不動産ジャーナリスト・榊マンション市場研究所主宰。 1962年京都市生まれ。同志社大学法学部、慶應義塾大学文学部卒業。 主に首都圏のマンション市場に関する様々な分析や情報を発信。 東京23内、川崎市、大阪市等の新築マンションの資産価値評価を 有料レポートとしてエンドユーザー向けに提供。 その他経済誌、週刊誌、新聞等にマンション市場に関するコメント掲載多数。 主な著書に「2025年東京不動産大暴落(イースト新書)※現在8刷」、 「マンション格差(講談社現代新書)※現在5刷」、 「マンションは日本人を幸せにするか(集英社新書)※増刷」等。 「たけしのテレビタックル」「羽鳥慎一モーニングショー」 などテレビ、ラジオの出演多数。 早稲田大学オープンカレッジ講師。
30年前のマンション「底なし沼」
マンション市場に異変が起きている。マーケットは今、「暴落」におびえているのだ。
マンション業界のベテランたちは、過去2回の「暴落」を記憶している。彼らにとって、今の状況はまさに「いつか来た道」なのである。
マンション市場が過去に最も大きな「暴落」に見舞われたのは、もう30年も前のことだった。
1990年代後半、マンション価格は全国的に下落していた。
当時、マンションデベロッパーの事業担当者は、こんな悩みを抱えていた。
「去年、このあたりでは4500万円で苦戦したから、今年は4000万円台前半で売り出そう」
そのとおりに値を下げて売り出しても、スムーズには売れない。それでも開発事業は毎年続けなければならず、翌年分の事業企画にも頭を悩ませる。
「4000万円でも苦労したよね。だったら今回は3900万円ならいけるかも」
そうやって、毎年のように価格は下がり続けた。1990年代の新築マンション市場は、まさに「底なし沼」のような状態だった。
それがようやく「底を打った」のは、2002年ごろだった。
マンション高騰の「カネ」はどこから来た?
世紀が変わったころ、世界経済にも大きな変化が起きた。2000年代、中国の改革開放政策が軌道に乗り、人口14億人を抱える国で年率2桁台という高度成長が始まったのだ。すさまじい規模の経済発展は、同時に資源の「がぶ飲み」を引き起こした。当然、原油をはじめとする資源価格は高騰した。
ちょうどそのころ、ロシアではプーチン氏が政権を握った。1999年のことである。1990年代のロシア経済はソ連崩壊後の混乱で低迷し、人々は厳しい生活苦に直面していた。しかし、プーチン氏が政権を担うようになった直後から、資源価格の高騰が始まる。
ロシアは今も昔も世界トップクラスの産油国である。原油価格の高騰はロシア経済を潤し、人々の生活改善にもつながった。時機に恵まれたプーチン氏は人気を博し、長期政権の礎を築いた。 【次ページ】日本の不動産を買いまくった「海外マネー」の正体
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