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- 2026/05/20 掲載
平均1億超え…東京23区「新築マンション」は絶望的? 会社員でも買える“裏ワザ”
連載:どうなる? これからの日本の不動産
不動産ジャーナリスト・榊マンション市場研究所主宰。 1962年京都市生まれ。同志社大学法学部、慶應義塾大学文学部卒業。 主に首都圏のマンション市場に関する様々な分析や情報を発信。 東京23内、川崎市、大阪市等の新築マンションの資産価値評価を 有料レポートとしてエンドユーザー向けに提供。 その他経済誌、週刊誌、新聞等にマンション市場に関するコメント掲載多数。 主な著書に「2025年東京不動産大暴落(イースト新書)※現在8刷」、 「マンション格差(講談社現代新書)※現在5刷」、 「マンションは日本人を幸せにするか(集英社新書)※増刷」等。 「たけしのテレビタックル」「羽鳥慎一モーニングショー」 などテレビ、ラジオの出演多数。 早稲田大学オープンカレッジ講師。
建築費と人手不足…新築高騰の「ヤバい裏側」
新築マンションの価格高騰が続いている。先日、三井不動産レジデンシャルが2027年8月下旬から順次入居予定の「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」に関して「今後の中東情勢などの影響で引き渡し予定日に変更が生じる可能性があると契約者に通知」という報道がブルームバーグから出ていた。
新築マンションの価格が値上がりし始めたのは2013年頃から。特に2022年からの高騰はやや異様とも言える様相を呈している。
東京都港区や同湾岸エリアでは、コロナ禍以前と比べると2倍になったといっても過言でないケースもある。
その主因は建築費の高騰だ。
人手不足はあらゆる業界の共通点だが、建築現場では特に顕著だ。マンションの建築現場を除くと、安全帽をかぶって作業をしている職人さんたちの半分以上、現場によっては8割方が外国人労働者のように感じることさえある。それだけ国内では人手が調達しにくい、ということだろう。
同時に工期も延びた。
20年ほど前なら15階程度の板状型で1カ月に1層程度のスピード感で工事が進んでいた。40階程度のタワマン(タワーマンション)なら1カ月で2層は仕上がった。今はその1.5倍から2倍程度の工期を要しているように思える。
平均1億3,000万超え…会社員には「絶対ムリ」な現実
今ではそこに中東情勢の不安定さが加わる。建築資材や塗料、防水剤、コーキング剤などはほとんどが石油由来のもの。それらが不足しては建築工程を前に進めることはできない。
先ほど挙げた報道のように、業界最大手の1社である三井不動産レジデンシャルであっても、中東情勢による不可抗力事態には勝てないのが現実だ。
ただでさえ新築マンションの価格は高騰し、普通の会社員では買えなくなっている。不動産経済研究所などの調査によると、東京23区の新築マンション平均価格は約1億3,613万円(2025年実績)だとか。
これに対し、東京都の会社員の平均年収は600万円程度とする調査結果が多い。年収倍率は約22.69倍。35年ローンの限界が年収の7倍だとすると、とても届かない。
仮に、夫婦ともに年収600万円、世帯年収が1,200万円にしたところで7倍は8,400万円。新築マンションは無理、ということになる。 【次ページ】ローン以外に月10万円? 無理ゲーすぎる“維持費”の罠
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