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  • 2020/02/11 掲載

橋下徹:フリーランスこそ、徹底して「仕事の相場観」にこだわるべきだ

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新卒から定年まで勤め上げるという働き方が一般的ではなくなり、ますます個人としての生き方が問われるようになっています。雇用の流動化が進めば、今後は特定の組織に所属せず、自らのスキルで仕事をこなす「フリーランス」という生き方も増えてくることでしょう。こうした中で、フリーランスは「仕事の相場観」にこだわるべきと主張するのが元大阪市長・元大阪府知事の橋下 徹氏です。さらにフリーランスに限らず、今後「自分の商品価値」はどう上げていけばよいのか、橋下氏が解説してくれました。

元大阪市長・元大阪府知事 弁護士 橋下 徹

元大阪市長・元大阪府知事 弁護士 橋下 徹

1969年東京都生まれ。大阪府立北野高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。1998年、橋下綜合法律事務所を開設。2003年「行列のできる法律相談所」に レギュラー出演開始。2008年、38歳で大阪府知事、2011年に大阪市長に就任。実現不可能と言われた大阪都構想住民投票の実施や、行政組織・財政改革などを行う。2015年、大阪市長を任期満了で退任。現在はTV番組出演や講演、執筆活動など、多方面で活動している。著書に『実行力 結果を出す仕組みの作りかた』(PHP研究所)、『政権奪取論 強い野党の作り方』(朝日新聞出版)などがある。

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橋下 徹氏

※本記事は『異端のすすめ 強みを武器にする生き方』を再構成したものです。


仕事の「相場観」を押さえよ

 組織に属さないフリーランスの場合は、いっそうわかりやすく「今の仕事=自分の商品価値」ということが金銭面にあらわれます。たとえば独立したてのころは依頼主の「言い値」で仕事をしていたところ、自分のウリを明確に打ち出し、量をこなし、そうしているうちに自分の商品価値が高まるにつれて、依頼主から提示される報酬額が上がっていきます。こういう変化は、はっきりあらわれるものです。

 つまり、自分の商品価値が高まり、自然と自分の仕事の「相場」が変わるということですが、独立して仕事をしていく上では、自分の商品価値の高まり具合や「相場観」を押さえておくことも非常に重要です。

 相場観とは、自分の商品価値によって舞い込んでくる仕事のだいたいの報酬額、すなわち世間は自分の仕事に対してどれくらいの金額をつけてくれるかという認識です。仕事は、結局は依頼主あってのものですが、自分の商品価値を過小評価する必要はありません。

 一番避けなくてはいけないのは、自分の商品価値の相場観をつかまないまま、相手に金額を丸投げしてしまうことです。ただし、逆に自分を過大評価し、相場観を無視した高値をつけると、仕事がなくなるという事態に陥ります。

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自分の商品価値は、過大評価も過小評価もするべきではない
(Photo/Getty Images)

妥当な相場観を定める方法

 では、どうしたら自分の今の商品価値を把握し、妥当な相場観を定められるか。それぞれ方法があります。まず自分の今の商品価値は、自分の感覚に聞いてみることです。

・今まで懸命に量をこなしてきたという自信があるか
・この間、自分は手を抜かずに、ウリを明確かつ圧倒的に打ち出してきたか
・そのウリに磨きをかけ、仕事の質を上げてきたか

 これらの問いに対して、自信を持って「イエス」と言えるのなら、過去の自分の商品価値より今のそれのほうが、確実に高まっていると見て正解です。それに見合った報酬額になっていないと思った場合には、自分から報酬単価を上げる交渉をするのも、もちろんありでしょう。

 それにはもう一つ、相場観を具体的に定める必要があります。王道ですが、これは情報収集することです。自分と同じ職種で、同じような年齢やキャリアの人、特に、自分と同程度の一生懸命さ、量をこなしている人の報酬額を参考にする。これは、仕事の報酬額を交渉する上で非常に重要になる。その上で、依頼主に気に入られたい、好かれたいといった人間関係上の感情は抜きにして、自分の相場観を依頼主に伝え、交渉を進めることです。

 依頼主の評価によって、実際の金額が自分の相場観より高くなったり低くなったりすることもあるでしょうが、いずれにせよ、日ごろから自分のあらゆる情報センサーを敏感に働かせて、まずは自分なりに相場観をしっかりと定めること。

 一方、組織に属している場合も、これまで手を抜かずに量をこなしてきた自信があるのに、一向にやりがいのある仕事を任せてもらえないなどの不満があるなら、転職を視野に入れてもいいでしょう。先ほど、自分の商品価値が高くなるにつれて、任される仕事の質も高くなっていくといいましたが、そういう会社ばかりとは限りません。その場合には土俵を変えるのです。

【次ページ】永久不変の「強み」は存在しない

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