- 2026/10/13 06:30 掲載
電力3社・鉄道4社の「銀行」参入、ほくでんBANKが示す“BaaSの変質”とは?
FINOLABコラム
FINOLAB設立とともに所長に就任。東大経済学部卒、東京銀行入行、池袋支店、オックスフォード大学留学(開発経済学修士取得)、経理部、名古屋支店、企画部を経て1998年より一貫して金融IT関連調査に従事。2018年三菱UFJ銀行からMUFGのイノベーション推進を担うJDDに移り、オックスフォード大学の客員研究員として渡英。日本のフィンテックコミュニティ育成に黎明期より関与、FINOVATORS創設にも参加。
電気代に使えるポイントが貯まる?「ほくでんBANK」とは
2026年9月30日に北海道電力は「ほくでんBANK」のサービス名称で銀行サービスの提供を開始することを発表した。東京きらぼしフィナンシャルグループ傘下のUI銀行が提供するBaaS機能を利用し、2026年10月14日からのサービス開始に先立ち、10月1日から事前エントリーを受け付けるという。「毎日の暮らしにもっとおトクを。」をコンセプトに、北海道電力の会員サービス「エネモール」と連携し、北海道電力の顧客接点とUI銀行が提供するBaaSを組み合わせることで、銀行サービスと電気・ガスサービスをつなぐことを目指している。
スマホで完結する銀行サービスの利用に応じて同社が提供する「エネモポイント」が貯まり、貯まったポイントは電気料金の支払いや提携先ポイントへの交換などに利用できる仕組みを提供する。
【比較表】電力系3社目、カテエネ・CQと何が違う?
電力業界においては、「カテエネBANK」、「CQ BANK」がすでにBaaSを利用した銀行代理業に参入しているので、3番目ということになるが、営業地域が違うことから顧客基盤が異なり、先行する2サービスと競争関係になる可能性は低い。BaaS提供銀行としては、「CQ BANK」と「ほくでんBANK」はともにUI銀行であるが、サービス内容は「CQ」が「社会課題解決」ともいえるアプローチなのに対し、「ほくでん」は「ポイント経済圏への金融機能の組み込み」を目指している。ポイントサービス連携などのメニューにおいては、むしろ「カテエネ」に近いサービス内容となっている。
電力事業者による銀行サービス参入
| サービス名 | 事業者 | BaaS提供銀行 | 開業時期 | サービスの特徴 |
| カテエネ BANK |
中部電力 | 住信SBIネット銀行(現ドコモSMTBネット銀行) | 2024年12月 | 電気やガスの利用料金引き落としで貯まるポイントサービスとの連携や専用住宅ローンにおける金利優遇を提供している |
| CQ BANK | 関西電力 | UI銀行 | 2025年11月 | 「グリーン預金」や「エコ住宅ローン」などの新しいデジタル金融サービスを提供することで、ゼロカーボン社会の実現に向けたサステナブルなお金の循環創出を狙っている |
| ほくでん BANK |
北海道電力 | UI銀行 | 2026年10月 | 会員サービスとの連携により、ポイントサービスの拡充を図るほか、スマホで完結する各種銀行サービスへのアクセスを、有利な金利・手数料で提供する |
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