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製造業を中心とした日本企業にとって、これまでのグローバルサプライチェーンが根本から変わろうとしている。米国の新たな関税政策により、中国からの輸入品に対する関税率が50%に達し、日本も25%という高水準の関税に直面する可能性が高まっているからだ。さらに深刻なのは、気候変動による異常気象が頻発する中、生産拠点の分散化が進む一方で、新たな立地でも自然災害リスクが避けられない状況にあることだ。このような複合的な変化に、日本企業はどのように対応すべきなのだろうか。
米中貿易戦争が招く「関税50%時代」の衝撃
「中国が世界最大の黒字国(1兆ドル程度)である一方で、米国は世界最大の貿易赤字国として1.2兆ドル程度の赤字を抱えています」(白井氏)
この貿易不均衡を是正するため、米国は段階的に関税政策を強化してきた。第1次トランプ政権時代に中国に対する平均関税率を20%まで引き上げたが、今年からさらに30%を上乗せし、合計50%程度という異例の水準まで引き上げている。
この関税政策は中国だけでなく、日本を含む多くの国に波及している。自動車・部品には25%(日本は近く15%へ)、鉄鋼・アルミニウムには50%の関税がすでに適用されており、8月からはその他の品目についても相互関税率の引き上げが予定されている。日本と韓国は15%だが、注目すべきは東南アジア諸国への関税がさらに高く設定されていることだ。
白井氏は、「インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、カンボジアが19%、ベトナムが20%、ラオスやミャンマーが40%、ブラジルに至っては50%です。インドは25%ですが、8月27日にロシアから石油や武器を購入していることへの制裁としてさらに25%へ引き上げられました。これはトランプ政権第1期の局面で米国に適用された高い関税率を回避するために東南アジアから再輸出をしたり、生産拠点を移したことを踏まえた政策で、迂回的な生産を許さないという強いメッセージです」と話す。
このように、目まぐるしく変わる関税政策の影響を受けてしまう時代で、企業はどう対応すれば良いのか。そして、この米中貿易戦争だけでなく、企業が強く認識しておくべき大きなリスクがあるという。
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・目まぐるしく変わる関税政策…生産拠点どうすべき?その解決策とは
・知らないとマズイ…企業経営を直撃する「急性的リスク」と「慢性的リスク」
・気候変動対応の中で生まれ始める“巨大市場”とは
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