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- 2026/11/05 13:00 掲載
仏大手銀行、サイバー攻撃で約177億円が流出。暗号資産変換で資金洗浄
自己勘定を狙った犯行。暗号資産への高速資金洗浄と被害拡大
顧客資産は無傷でも自己勘定が狙われた約177億円流出事件の発生と被害の概要
フランス西北部ブルターニュ地方に本拠を置き580万人以上の顧客を抱える大手金融機関クレディ・ミュチュエル・アルケアが大規模なサイバー不正流出事件に見舞われた。同行の発表によれば不審な取引による被害額は約1億ユーロに上る。一方ブロックチェーン上の公開データを解析する独立系調査官の分析では流出総額は1億3300万ドルを超えると推計されており被害規模の全容解明にはまだ時間を要する事態となっている。この事件で特筆すべきは個人の預金口座が直接の標的にならなかったことだ。攻撃者は一般顧客の資産ではなく銀行自体の自己勘定から巨額の資金を不正に送金した。事件発覚後同行は直ちに不審な取引システムを停止し金融当局や治安機関へ通報した。グループの総資産2115億ユーロを揺るがす事態ではないと声明を出し顧客資産への影響がないことを強調して事態の沈静化を図っている。
当初のフランス国内メディアの報道では同行傘下のデジタル専業銀行の顧客システムが侵害されそこから偽造口座へと不正送金が行われたとの情報が流れた。しかし銀行側は公式声明を通じてこれを明確に否定した。顧客向けアプリケーションは直接の侵入経路ではないと表明しあわせて内部職員の操作ミスや不注意といったヒューマンエラーによる漏洩説も完全に排除している。事態は外部からの極めて高度な標的型攻撃として捜査が進められている。
強固なセキュリティ網を構築しているはずの大手銀行がなぜこれほど巨額の資金を外部へ持ち出されたのか。その背景には銀行内部のシステムではなく連携する外部事業者のネットワークを経由した巧妙な手口が存在した。さらに攻撃者は欧州で新たに導入されたばかりの厳格な送金規制システムを逆手に取るという極めて計画的な手法を用いて自動検知の網をすり抜けている。
サードパーティの脆弱性と送金規制の逆利用。暗号資産を用いた高速マネーロンダリングの巧妙な手口と教訓
実際の侵入経路は銀行が直接運用するコアシステムではなく提携する外部サービスプロバイダーのプラットフォームだった。攻撃者はサードパーティのインフラ内に潜む権限設定の不備を突き認証プロセスを迂回して銀行内部の決済ラインへ直接到達した。外部業者を踏み台にすることで銀行側の通常の境界監視システムを検知回避したのである。
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