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  • 2021/04/02 掲載

auじぶん銀行が語る、5Gが「新たな金融戦国時代」の幕開けになる理由

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いよいよ本格化する5G。各業界へのインパクトも取り沙汰されるようになってきた。高速大容量、低遅延、同時多数接続が特長の5G。一般的には、2時間の映画がわずか2秒でダウンロードできる、遠隔手術や完全自動運転が実現できるなどと言われているが、5Gを活用することで、銀行のサービスはどう変わるのか。auじぶん銀行 執行役員 イノベーションビジネス本部長 都木 良和氏が語った。

フリーランスライター 酒井 真弓

フリーランスライター 酒井 真弓

ビジネス/エンタープライズIT領域のライター、広報、イベントコーディネーターとして活動するフリーランス。

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auじぶん銀行 執行役員 イノベーションビジネス本部長 都木 良和氏
(出典: FINOLAB CHANNEL 4F2021)


※本記事は、2021年2月のFINOLAB主催イベント「4F 2021」での講演内容をもとに再構成したものです。

銀行のリアル店舗は5Gでどう変わるか

 5Gで銀行のサービスはどう変わるか。一口に銀行のサービスと言っても、リアル店舗に軸足を置くメガバンクや地方銀行と、auじぶん銀行のようにオンラインに軸足を置くネットバンクとで異なる。まずは、前者、リアル店舗のケースを聞いてみよう。

 まず、5Gの適用によって予想されるのは、メガバンクや地方銀行がバーチャル店舗を展開する可能性だ。リアルの顧客接点を重視してきたこれらの銀行にとって、PCのブラウザやスマートフォンアプリを介したオンライン取引には課題があった。対面でのやり取りに慣れた顧客の中には、ウェブブラウザを介して振り込みをする、資金を移動するというといった事に理解が追いつかなかったり、理解はしていたとしても、いまだ抵抗も根強いのが実情だ。

「バーチャル店舗であれば、まるで窓口で相談するような感覚でサービスが受けられます。もちろん窓口の相手はその場にはいません。でも、5Gの高速通信によって、まるでカウンター越しに会話しているかのようなコミュニケーションが可能になるのではないでしょうか」

 他にも、オンラインで提供されるサービスの表現力が高まったり、ARグラスなどウェアラブルデバイスを使ったサービスが展開されることも考えられる。銀行内部では、ローン審査などの高度・高速化も進むだろう。

ネットバンクは5Gでどう変わるか

 ネットバンクの場合はどうか。ネットバンクを渡り歩いてきた都木氏は、その昔、フィーチャーフォンでのサービス提供の苦労を振り返る。

「フィーチャーフォンは画面も小さく、処理速度も遅かった。細い回線上でも不満なく取引ができるにはどうすればいいか常に考えていました。当時は、できる限りシンプルな設計にして、なるべく多くの処理をサーバー側でやり遂げ、少ない通信で取引結果を出すことが最善の策でした」

 しかし、これから住宅ローンの手続きをしたいとう顧客が、相手の顔も見えない画面上のやり取りだけでスムーズに手続きを完結できるだろうか。それは、フィーチャーフォンからスマートフォンにデバイスが変わっても同じだ。

「結局、最後は電話をすることが一番なんですね。電話で『ちょっと分からないので教えてください』『はい、今お手元にある書類は何ですか?』と。しかし、言葉だけの複雑なやり取りは、お互いにとってストレスだったりします。5Gならオンライン会議のようにその場で会話したり、書類をアップロードしたりしながら、まるでその場で対面しているかのような感覚で手続きを進められるのではないでしょうか」

 都木氏の仮説を通して言えるのは、リアル店舗かネットバンクかに関わらず、5Gは未カバー領域に進出するドライバーとなり得るということだ。また、これまで顧客との親和性や脆弱な通信が障壁となって停滞していたデジタル化が一気に進むとも考えられる。新しい取引が生まれる可能性が格段に高まるということだ。

「新たな挑戦が楽しみな反面、5Gに変わることで、ジャンルの違うさまざまな銀行が今まである程度すみ分けができていたところにガチンコで殴り込んでいくような感覚がありますね。同じ土俵に立って、お客さまを奪い合い、よりよいサービスを提供して、満足していただく。銀行はまた新たな戦国時代に放り込まれるんだと。それを今ひしひしと感じています」

低遅延の活用例

 ここからは、都木氏の考える5Gの特長を生かした活用例を見ていこう。まずは、低遅延という特長を生かしたケースだ。FXなどの為替取引における成り行き注文を例に取るとわかりやすい。

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低遅延活用例
(出典: FINOLAB CHANNEL 4F2021)

【次ページ】銀行にとっての5Gの真のインパクトは

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