- 2026/06/27 掲載
川崎重工とエアバス、ドローン開発で技術提携 国産対潜ドローンを開発
欧州ユーロドローンに、川崎重工の対潜システムを搭載
ユーロドローンは全長約16メートル、全幅約30メートル、最大離陸重量約11トンに達する中高度長時間滞空型の無人航空機システムである。最長で40時間の連続飛行が可能で、民間機が飛行する空域での運用も想定した安全性と冗長性を備える。情報収集や目標捕捉、早期警戒、海洋哨戒など幅広い任務に対応するよう設計されており、エアバスはこのプラットフォームの柔軟性を生かして日本向けへの最適化を図る。
川崎重工は海上自衛隊向けに固定翼哨戒機「P-1」などを開発・製造してきた実績を持つ。今回の協業では、川崎重工が強みとする潜水艦探知技術やデータ通信の仕組みをユーロドローンに組み込む。ソノブイの投下から標的情報の中継までを無人機単独、あるいは有人機との連携で行う体制を構築する。有人哨戒機と無人機を組み合わせたハイブリッド運用を実現し、人的リスクを抑えながら長時間の海洋哨戒を実施することが可能になる。
防衛省は広大な排他的経済水域や南西諸島周辺における持続的な警戒監視能力の強化を急いでおり、無人機を活用した防衛態勢の構築を模索してきた。日本は2023年からユーロドローン計画にオブザーバーとして参加し、技術や運用に関する知見の収集を進めてきた経緯がある。先進兵器システムの開発費が高騰するなか、既存の国際共同開発プラットフォームを活用することは、独立開発に伴う財政的な負担を抑制する効果も持つ。
両社は防衛省に対する正式な提案に向けた準備をすでに進めている。エアバス側にとっても、日本の大手企業との連携はプラットフォームの輸出実績を作り、アジア太平洋地域の市場における競争力を高める狙いがある。日本向けの派生型開発で得られたデータや技術は、将来の欧州海軍向け機体の運用や後方支援にも還元される見通しだ。
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