- 2026/05/02 掲載
米国防総省、AI8社と機密軍事利用で合意、Anthropicは排除
Anthropicは、交渉が決裂し合意から除外
国防総省は本合意の目的を、米軍を「AIファーストの戦闘部隊」へと変革し、あらゆる戦闘領域において兵士が意思決定の優位性を保持する能力を強化することだと説明している。具体的には、膨大な情報の統合を効率化し、状況認識能力を高めることで、複雑な作戦環境における戦闘支援や後方支援の自動化に活用する。複数のプロバイダーと合意を結ぶマルチベンダー方式を採用した背景には、特定のAI企業への依存を防ぎ、長期的な作戦の柔軟性を確保する狙いがある。
今回の枠組みにおいて、有力AI企業であるアンソロピックは除外された。同社は自社のAIモデル「クロード」を提供する条件として、自律型致死兵器や大規模な国内監視への使用を禁止する安全上の制限を設けるよう求めた。これに対し国防総省は、あらゆる合法的な作戦目的で制限なくAIを利用できる権限を要求し、交渉は決裂した。国防総省はアンソロピックが求めた制限を作戦上の制約になると判断し、同社を国家安全保障上の脅威となるサプライチェーンリスクに指定して政府調達から完全に排除した。
現在、米国防総省は「Open DAGIR」と呼ばれる新たな調達アーキテクチャを推進している。バックエンドのデータインフラからフロントエンドのアプリケーションまでを特定ベンダーから一括購入する従来の垂直統合型を見直し、オープンで相互運用可能なエコシステムの構築を進めている。今回の8社との合意はこの新戦略に基づくものであり、米軍におけるAI導入は実験的な研究段階から機密領域での本格的な実運用へと移行した。
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