• 2026/04/19 掲載

第一生命が5年間で4000億円をAI・デジタル投資へ、査定業務や営業支援

保険事務作業をAIへ、時価総額10兆円を目指す

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第一生命保険は2030年度までの5年間で、生成AIの開発やシステム刷新などのデジタル分野に総額4000億円規模を投資する方針を固めた 。保険加入の可否判断や保険金支払いの査定を行う中核業務の自動化を進め、営業担当者を支援する対話型AIも全国の拠点へ順次配備する 。大規模なシステム投資により業務の効率化と顧客対応の迅速化を図る 。
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(画像:ビジネス+IT)
 第一生命のデジタル投資は、同社の基幹システムをAIネイティブな環境へ移行させる構造改革を目的としている。投資の主な対象は、保険会社の中核となるアンダーライティング業務の自動化、営業職員の活動を支援するデジタルの活用、およびこれらを支えるインフラ整備と人財育成である。

 アンダーライティング業務では、顧客から提出される診断書や入院証明書などのデータをAIが読み取るシステムを構築する。従来は専門知識を持つ職員が各医療機関の異なるフォーマットから手作業で情報を抽出してシステムに入力していた 。今後は高度なOCRや自然言語処理技術を用いて情報を瞬時にデータ化し、不備のチェックからリスク評価までを自動で行う。

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【図版付き記事はこちら】第一生命が保険査定や営業支援など、AI・デジタルに4000億円投資(図版:ビジネス+IT)

 さらにAIに複雑な約款や法令を学習させることで、特定の持病を持つ顧客への割増保険料の設定や特約付加の可否に関する判断を支援する。これらの技術基盤により、災害時などに請求が急増する場面でも安定した支払い能力を維持し、契約成立や保険金支払いにかかる期間を大幅に短縮する。

 営業現場においては、AIアバターや対話型AIを活用した営業支援ツールを2026年4月下旬から全国約1000カ所の営業拠点に順次導入する。顧客の同意を得たうえで過去の応対記録や属性データを分析し、各顧客のライフステージに合わせた商品提案やシミュレーションをリアルタイムで生成する。

 膨大な商品知識の呼び出しや応対記録の自動作成といった事務作業をAIが補完し、営業職員が顧客との対話に専念できる環境を整備する。4000億円という投資規模は国内生命保険業界でも異例であり、単なる業務効率化を超えたビジネスモデルの転換を意図している。

 第一生命は全社員を対象としたリスキリングを実施し、専門的なデジタル人財の社内育成も並行して進める。同社は2030年度に時価総額10兆円、修正利益7000億円という定量目標を掲げており、既存業務の効率化で生み出した資金を新たな成長投資へ振り向ける資本循環経営の実現を計画している 。今後の技術革新のスピードに応じた追加投資も検討している。

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