• 2026/07/10 掲載

りそなHDがマネロン対策にAIエージェントを適用、ネットワーク分析で検証

AIスコアリングに加え、口座や取引の関係性を分析

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りそなホールディングスは、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策を強化するため、ネットワーク分析を用いた検証結果とAIエージェントの適用方針を発表した。SAS Institute Japanの支援のもと、すでに導入済みのAIスコアリングに加え、口座や取引の関係性を分析することで、不正取引の検知精度向上と調査業務のさらなる効率化を図る。
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(図版:ビジネス+IT)
 りそなホールディングスは、SAS Institute Japanと連携し、マネー・ローンダリング対策およびテロ資金供与対策の高度化に向けた取り組みを継続的に推進している。同社は対策プラットフォームとして「SAS Financial Crimes Analytics」を導入し、2024年3月にAIスコアリング技術の本番運用を開始した。このシステムは、過去の犯罪傾向を機械学習し、新たに発生した検知アラートに対して疑わしい取引である確率スコアとその根拠となる理由を自動的に付与するものである。

 現在、全アラートの約30パーセントに対してAIモデルがスコアと理由を提示しており、結果として全体の約10パーセントにあたる低リスクアラートの調査プロセスを簡素化している。AIの判定結果は現行のケース管理ツール上に直接表示され、調査担当者は業務フローを大きく変更することなく効率的な判定業務を行うことが可能となっている。導入の対象となるのは、グループ傘下のりそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行である。

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【図版付き記事はこちら】りそながマネロン対策でAIエージェント活用(図版:ビジネス+IT)

 こうしたAI活用の基盤の上に、両社は口座や顧客、取引の関係性から算出するネットワーク特徴量を活用した新たな検証を実施した 。検証の結果、特有のネットワーク構造を持つ対象を抽出することで、より厳格な顧客管理の対象候補となる先を効率的かつ効果的に特定できることが実証された 。また、ネットワーク特徴量が疑わしい取引の判別において有効な指標となることも確認された。これにより、既存の検知モデルの精度を維持しながら、調査業務にかかる工数を削減する成果が得られた。

 次の段階の取り組みとして、取引監視におけるアラート調査業務にAIエージェントを適用する 。この仕組みでは、包括的な観点からの情報収集や、調査プロセスの初期段階における完全自動化を実施する 。AIによる調査結果については、後続のプロセスで必ず人が内容を確認する設計を採用し、調査品質の底上げと業務の効率化を同時に実現する。

 背景には、金融活動作業部会(FATF)による第5次相互審査への対応や、国際的な金融犯罪対策の基準強化がある。取引チャネルの多様化や不正手口の高度化によって増加する検知アラートと調査負荷に対応するため、りそなホールディングスはAI技術とネットワーク分析を活用したリスクベースアプローチを推進する。

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